批判的思考力の高い人の人格特性


まえがき

『心理学で扱う批判的思考は、論理的で偏りのない思考のことであり、一般に批判的思考力の高い人は、次のような人格特性の持ち主だと考えられている。』

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あとがき

まえがきを含めて『認知心理学キーワード』第6章「問題解決と推論」より。この欄の執筆者は広島大学大学院の森 敏昭教授。引用文献は明示されていませんでした。章末の参考文献のうち、執筆者の筆になるものは『おもしろ思考のラボラトリー 認知心理学を語る〈3〉』だけでしたので、この本にもう少し詳しく書いてあるかもしれません。

なかなか網羅的でよさそうなリストだなと思って引用しました。でも書写してみると、1、7を除いては「何かをすることができる」という表現になっているのが気になります。~できるというのは能力の話で、「人格」の「特性」を表すのに妥当な表現なのかなあ。人格特性という言葉の定義は本書にないので、よく分かりませんが。

またすべての項目がおたがいに排他的であるべきとまでは思わないものの、定義の重複度合いが大きい項目がありますね。たとえば6(知的誠実さ)は高いけれど10(他者の尊重度)合いは低い(またはその逆)というケースが思いつかないので、2つは同じことを言っているように思えます。そしてそれは、2(客観性)と3(開かれた心)があれば必然的に現れる特性ではないかとも。

あと9(決断力)は、批判的思考力の高い低いと関係あるのかな。批判的思考力は高いけど決断してやりぬく力は低い人、というのは十分ありそうです。

などなど、モレなくダブりなくという観点からすると、1、2、3、7、8だけでも大丈夫そうかな……などと考えてしまいました。書き写してみるのは、いい学習になりますね。自分の作品(「クリティカル・シンキングに必要な5つの態度」)と比べてみよう。


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