まえがき
明快・平易で知的な文章を書くために知っておきたい、コミュニケーション(理解と表現)の法則。
リスト
- 人は、その場の状況の認識や、あらかじめ持っている知識・経験によって、送られてくる言葉の意味が何であるかについて予測したときは、その予測に沿って受け取った言葉を理解する。
- その場の状況についての認識が同じであったり、知識・経験を共有したりしている送り手と受け手との間では、表現が不完全であっても理解が正しく通じる場合がある。
- 表現がわかりにくかったりあいまいであったりするほど、また、送り手と受け手との間の知識・経験の異なりが大きいほど、誤解が生じたり理解が不可能になったりする。
- 書き手がよく知っていること、書き手にとって自明であることほど、書き手は内容を簡単にまとめたり、言葉を省略して書く傾向がある。
- 文章の書き手が、脳中にあることを、残りなく正確に表現することに意識を集中して書くと、修飾語を多く持つ長い文を書いてしまう。
あとがき
『文章表現法―五つの法則による十の方策』の目次より。目次にこれだけしっかり書いてあります。最初の3つが理解に関する法則、後の2つが表現に関する法則です。
個人的には法則5に深く頷いてしまいました。これらの「法則」を意識して読み書きをしていけば、コミュニケーションの質が高められそうですね。
- タイトル: 文章表現法―五つの法則による十の方策 (角川選書)
- 著者: 樺島 忠夫(著)
- 出版社: 角川書店
- 出版日: 1999-03-01