まえがき
『上智大学の渡部昇一氏は、(略)説得を効果的にする三つの原則をあげている。それをまとめると、つぎのようになる。』
リスト
- 自分が説こうと思っていることに、確信をもつこと。自分のほうが正しいと本気で思っていなければ、何をどうやっても、説得は迫力に欠ける。説得とは、自分のもっているイメージを相手に伝え、相手がいままでもっていたイメージと取りかえる作業である。だからこそ、まず自分が確信による鮮明なイメージをもっていなければならない。
- 客観的に証明できるものは争わず、できれば利用すること。それが相手が提出した情報であってもである。そして自分は客観的に証明することができないものについて、相手を納得させようという意識(自覚)をたえず抱きつづけることである。
- 比喩を使うこと。これはイメージの伝達には欠かせない有効な手段である。相手に伝えるのは、ことばではなく、あくまでもイメージでなくてはならない。
あとがき
まえがきを含めて、安本 美典『説得の科学: 何が人の心を動かすのか』 (PHP研究所、1997年)より。まえがきの(略)には「その著『レトリックの時代』(ダイヤモンド社刊)のなかで、」という言葉が入っていました。
リストは本文からの引用です。さすがに「説得」力のある内容。
『レトリックの時代』は講談社から再発行されているので、そちらを参考文献に挙げておきました。
- タイトル: 説得の科学: 何が人の心を動かすのか
- 著者: 安本 美典(著)
- 出版社: PHP研究所
- 出版日: 1997-03-01
この本からの他のリスト
参考文献
- タイトル: レトリックの時代
- 著者: 渡部 昇一(著)
- 出版社: 講談社
- 出版日: 1983-07-01