まえがき
『熟達思考がもたらす最大の恩恵は、(略)成長と発達を続け、充実した人生を送れることだ。幸い、このような思考様式は、努力すれば誰でも身につけられる。(略)熟達思考は6つの主要な要素で構成される。』
リスト
- 内面から湧き上がる意欲をいだく
- 結果よりもプロセスを重んじる
- 順位よりも成長を目指す
- 失敗を受け入れる
- 忍耐力をはぐくむ
- 目の前のことに集中する
あとがき
まえがきを含めて、ブラッド・スタルバーグ、スティーブ・マグネス『パッション・パラドックス 情熱をマネジメントして最高の仕事と人生を手に入れる』 (左右社、2020年)より。リストは本文からの引用で、この6要素の説明に30ページ以上が費やされています。「熟達思考」は原著では “Mastery mind set” でした。
結果よりもプロセス、順位よりも成長、失敗の受容、忍耐、集中……と見ていくと、やはり最初に挙げられている「湧き上がる意欲」を対象に抱き得るかどうかが鍵のように思います。
熟達 (Mastery) の実感は、それ自体「湧き上がる意欲」の一要素でもあります(参照:「〈モチベーション3.0〉3つの要素」)。そう考えると本リストと第一要素はお互いに全体と部分の関係にあるというか、メビウスの輪のようなというか、お互いがお互いを育む構造になっているように感じます。湧き上がる意欲は熟達マインドセットの一要素である一方、熟達マインドセットもまた湧き上がる意欲の一要素なのですから。
タイトル: パッション・パラドックス 情熱をマネジメントして最高の仕事と人生を手に入れる
著者: ブラッド スタルバーグ(著)、スティーブ マグネス(著)、池村 千秋(翻訳)
出版社: 左右社
出版日: 2020-07-24