まえがき
『洗脳は行動主義の範疇を超え、多くの要素で構成されるようになった。』
リスト
- 強圧と操作: 逃亡を物理的に制限する/外部とのコミュニケーションの禁止など甚だしく操作をする/信者と外部との交流を思いとどまらせようとする
- 意図的な内密性: 薬物によって対象が密かに操作されている明白な証拠がある/密かに操作されている可能性はあるが、薬物使用の証拠が明白ではない/罪悪感を抱かせるために何度も自供を強制するような操作をする
- 被害者の利益度外視: 行為の結果として対象が死ぬ/監禁する/対象の安全を危険に曝す
- 睡眠遮断: 反復的かつ常時睡眠の操作がある/継続的な睡眠遮断がある/時折睡眠遮断がある
あとがき
まえがきを含めて、ジョエル・ディムズディール『洗脳大全: パブロフからソーシャルメディアまで』 (青土社、2022年)より。終盤の章で、本書で論じられた事例を分類する表から引用しました。程度の高い順に3段階に定義されています。
本文にもこの4特徴についてのわかりやすい記述がありましたので、こちらも引用します。もとはひとつながりの文章ですが、箇条書きにして。
- スキナーが述べたように、一つの要素は人心操作を、そしてある場面では強圧と隔離を伴うものである。
- もう一つの要素は、人心操作が密かに行なわれ、個人は自分がどうやって標的にされたのか、場合によってはそもそも標的にされたのかどうかすら解らないこともあるということだ。
- 第三の特徴は、標的にされた人を犠牲にして行動が行なわれることである。その操作によって、他の誰かが利益を得る。
- 最後に、その方法の中にはしばしばある程度の睡眠遮断が含まれており、それによって被害者を疲労・混乱させ、従順にさせる。
- タイトル: 洗脳大全: パブロフからソーシャルメディアまで
- 著者: ジョエル・ディムズディール(著)、松田和也(翻訳)
- 出版社: 青土社
- 出版日: 2022-02-14