まえがき
『人間関係は一連の同心円、つまり層で構成されており、どの層の大きさもそのすぐ内側にある層の三倍、という一貫したパターンがあることを発見した。』
リスト
- 1.5人 …… 永遠の大親友・恋人
- 5人 …… 最も親しい友だち
- 15人 …… 親友
- 50人 …… 良好な関係の友だち
- 150人 …… 友だち
- 500人 …… 知り合い(職場が一緒の人・よく行く店の店員など)
- 1500人 …… 名前と顔が一致する人(実質的に面識はない)
- 5000人 …… 顔を知っている人(実質的に面識はない)
あとがき
まえがきを含めて、ロビン・ダンバー『なぜ私たちは友だちをつくるのか: 進化心理学から考える人類にとって一番重要な関係』 (青土社、2021年)より。リストは本文中の図をリストに翻案して本文からの文言を加えて作成しました。書籍の中ではまえがきにある通り同心円として描かれています。
『これらの層は入れ子構造で、15人の円はその内側の円内にいる5人全員を含み、50人の円は5人の円と15人の円内にいる全員が含まれている』。つまり「親友」以上「最も親しい友だち」未満が10人ということですね。
本文の「友だちの輪」という項見出しをタイトルに使いましたが、一番外側の2層は自分が一方的に知っている人(有名人など)にすぎません。「人間関係の同心円」としたほうが正確かな。
『どの層の大きさもそのすぐ内側にある層の三倍、という一貫したパターン』は民族や時代を超えて見つかっていて、さらには複雑な社会を営むほかの哺乳類(チンパンジー・バブーン・ゾウ・シャチなど)にも観察されるとのこと。
また中心1.5人というのはもちろん平均値ですが、これは典型的には女性がこの層に2人(永遠の大親友と恋人)を持っているのに対して男性は1人(恋人または飲み友だち)しか持っていない事実を反映しているとのこと。
- タイトル: なぜ私たちは友だちをつくるのか: 進化心理学から考える人類にとって一番重要な関係
- 著者: ロビン・ダンバー(著)、吉嶺英美(翻訳)
- 出版社: 青土社
- 出版日: 2021-11-25