まえがき
『私が思うに、人間の後悔は、深層レベルでは4つのカテゴリーに分類できる。』
リスト
- 基盤 (foundation) に関わる後悔: 責任感ある行動、まじめな行動、注意深い行動を取らなかったことに関わるもの
- 勇気 (boldness) に関わる後悔: 思い切った行動を取ったことよりも、思い切った行動を取らなかったことを公開するケースの方が多い
- 道徳 (moral) に関わる後悔: 善良でない、あるいは卑劣な行動は時間が経つにつれてその人の精神を痛めつける
- つながり (connection) に関わる後悔: 人とのつながりは生きる目的を生み出す。人間関係を築けなかったり壊したりしたことへの後悔は最も大きい
あとがき
まえがきを含めて、ダニエル・ピンク『THE POWER OF REGRET 振り返るからこそ、前に進める 「後悔」には力がある』 (かんき出版、2023年)より。
リストの英語部分は参考文献[1]のTEDトークから引用しました。またコロンの後の解説は本文の意訳です。
本文のこの部分を読んだ時にはこの4カテゴリーに網羅性をあまり感じませんでした。しかし終盤になって、著者は『四種類の後悔は、「よい人生」のネガのようなものだ』という視点を披露します。4種類の後悔はそれぞれ安定・成長・善・愛という根底的ニーズのネガフィルムであり、それらのニーズの存在を気づかせてくれると述べています。そう言われて、だいぶ納得しやすくなりました。
確かな基盤。少しの勇気。基本的な道徳。充実した人間的つながり。後悔というネガティブな感情は、理想の人生を生きるためのポジティブな道筋を浮き彫りにしているのだ。
- タイトル: THE POWER OF REGRET 振り返るからこそ、前に進める 「後悔」には力がある
- 著者: ダニエル・ピンク(著)、池村千秋(翻訳)
- 出版社: かんき出版
- 出版日: 2023-12-06
この本からの他のリスト
参考文献
[1] Daniel H. Pink: 4 kinds of regret — and what they teach you about yourself | TED Talk