まえがき
『視野が狭いのは危ない。必要なのは広がりのある視野であり、それこそ人類学が与えてくれるものだ。これを「アンソロ・ビジョン(人類学的視点)」と呼ぼう。(略)具体的議論に入る前にアンソロ・ビジョン、あるいは人類学的マインドセットの三つの基本思想を理解しておきたい。』
リスト
- 「未知なるもの」を身近なものにする(異質馴化): どれだけ「異質な」ものであっても他者の考えに耳を傾ける
- 「身近なもの」を未知なるものにする(馴質異化): 他者の考えに耳を傾けると、他者への共感につながるだけでなく自らの姿もはっきりと見えてくる
- 社会的沈黙に耳を澄ます: 「未知なるものと身近なもの」という概念を理解することで、他者や自らの死角が見えてくる。人々がおぼろげにしか気づいていない半ば隠れたパターンを見つけ出す
あとがき
まえがきを含めて、ジリアン・テット『Anthro Vision(アンソロ・ビジョン) 人類学的思考で視るビジネスと世界』 (日本経済新聞出版、2022年)より。リストは本文を編集して作成しました。
人類学者がどのように世の中を観察し考察するかを教えてくれる面白い本。
- タイトル: Anthro Vision(アンソロ・ビジョン) 人類学的思考で視るビジネスと世界
- 著者: ジリアン・テット(著)、土方 奈美(翻訳)
- 出版社: 日本経済新聞出版
- 出版日: 2022-01-26