まえがき
『パワーズはトランプ・ブランドは「きわめてよく構築されているブランド」と結論付ける。そこには、よいブランドを構成する5つの必須要素がすべて含まれているという。』
リスト
- ユニークなポジショニング: 「アメリカを再び偉大に」(Make America Great Again)
- はっきりと定義された目的: アメリカへの尊敬を復活させ、アメリカンドリームをよみがえらせること
- ブランド価値: エリート主義、不寛容、特権意識、対立、憎悪
- ブランド・パーソナリティ(人格): アグレッシブ、傲慢、尊大、容赦ない、無神経、エゴ ……
- 説得力のあるメッセージ: 「アメリカは路頭に迷ってしまった。どこに向かうべきか皆目わかっていない。その原因は負け犬の政治家、中国、メキシコ、移民などである。彼らは責められるべきである。そして、トランプだけがアメリカの偉大さとわが国への尊敬を取り戻すことができる」
あとがき
まえがきを含めて、浅川 芳裕『ドナルド・トランプ 黒の説得術』 (東京堂出版、2016年)より。リストは本文からの編集・引用です。
まえがきの前にはこんな文章が置かれています。
では、トランプ・ブランドの巧みさの本質はどこにあるのか。
長年、グローバル・ブランドの構築に携わってきた専門家メリー・パワーズが分析している(2016年4月1日付、「ザ・ワールド・ポスト」)。
しかし2016年4月1日付の「ザ・ワールド・ポスト」が検索できません。よくよく探してみると、ハフィントンポストの「ザ・ワールド・ポスト」コーナーに投稿された記事でした[1]。
ブランド価値が「不寛容」ってすごい。ですがパワーズ氏は『トランプのブランド価値には一点の曇りもない』『ブランド価値に対して、きわめて真摯である』と言います。
5側面から分析した後、パワーズ氏はこう結んでいます。
ブランドとはいわば個性の表出である。その意味で、トランプというブランドはたいへん個性的であり、ブランドとしてきわめて完成度が高い。トランプは自身の人格を、そのままブランド価値にした。だから、トランプはつねに、自分自身であろうとし、自分以外の何かになろうとはしない
参考文献
[1] Donald Trump vs. America: A Side-by-Side Brand Analysis | HuffPost The World Post