まえがき
『本書では、(ビッグファイブ理論における)「協調性」を「同調性」と「共感力」に分けると同時に、「外見」と「知能」を加えて、8つの因子でパーソナリティを説明する。』
リスト
- 明るいか、暗いか(外向的/内向的)
- 精神的に安定しているか、神経質か(楽観的/悲観的)
- みんなといっしょにやっていけるか、自分勝手か(同調性)
- 相手に共感できるか、冷淡か(共感力)
- 信頼できるか、あてにならないか(堅実性)
- 面白いか、つまらないか(経験への開放性)
- 賢いか、そうでないか(知能)
- 魅力的か、そうでないか(外見)
あとがき
まえがきを含めて、橘 玲『スピリチュアルズ 「わたし」の謎』 (幻冬舎、2021年)より。リストは本文からの引用です。
なぜビッグファイブを拡張するのか。著者のパーソナリティ観が表現されている段落を引用します。
パーソナリティの「因子」というのは、わかりやすくいうならば、映画でもテレビドラマでも演劇の舞台でもいいけれど、新しい登場人物が現われたときまっさきに注目する要素のことだ。それは自分をアピールするための個性であると同時に、観客が役者に押しつけるステレオタイプでもある。パーソナリティもこれと同じで、「わたし」と「社会(共同体)」の相互作用によってつくられていく。
人が真っ先に注目するのは、根源的には、相手が「生存への脅威」か「生殖の対象」か、そうでないか。そういった観点からビッグファイブを拡張したのが、著者がビッグエイトと称するこのリスト。