まえがき
『近年の研究から、衝動性という用語は意味をもたず、研究においては3つの大きな因子に注目すべきと示唆されている。』
リスト
- 勤勉性のなさ: 忍耐力のなさ、計画性のなさ
- 軽率な行動を感情的に行う傾向: ポジティブな切迫性、ネガティブな切迫性
- 刺激希求
あとがき
まえがきを含めて、ヴァージル・ジーグラー・ヒル他 『パーソナリティのダークサイド 社会・人格・臨床心理学による科学と実践』 (福村出版、2021年)より。
リストは本文を編集して作成しています。刺激希求については下位項目の記述がありませんでしたが、「SSS – 刺激希求尺度」を参照のこと。参照すべき論文として参考文献(1)が挙げられていました。
この3因子モデルはUPPS-Pモデル、すなわち
- 切迫性 (Urgency) : 強いネガティブ情動または強いポジティブ情動に応じて不適応的な行動をとる傾向
- 忍耐力のなさ (Lack of Perseverance): 辛抱強く課題に取り組み、その課題を終えることができない傾向
- 熟慮性のなさ (Lack of Premeditation): 行動する前に注意深く考えない傾向
- 刺激希求 (Sensation Seeking): 目新しく刺激的な経験や興奮を求める傾向
をまとめなおすかたちで作られています(U は Negative Urgency のみだったが、Positive Urgency が -P として加わった)。
勤勉性の欠如、切迫性、刺激希求。覚えやすいよう象徴的な言葉に置き換えてみます。
「いますぐやりたい!」「せずにはいられない!」「たいくつ!」
- タイトル: パーソナリティのダークサイド: 社会・人格・臨床心理学による科学と実践
- 著者: ヴァージル・ジーグラー・ヒル、デヴィッド・K・マーカス(編集)、下司 忠大、阿部 晋吾、小塩 真司(監修)、下司 忠大、阿部 晋吾、小塩 真司、川本 哲也、喜入 暁、田村 紋女、増井 啓太(翻訳)
- 出版社: 福村出版
- 出版日: 2021-04-05
この本からの他のリスト
参考文献
(1) Cyders, Melissa A., and Gregory T. Smith. “Mood-based rash action and its components: Positive and negative urgency.” Personality and individual differences 43.4 (2007): 839-850.