ほめる10則
- 相手の長所や美点に目を向ける
- ほめ言葉に実感をこめる
- 具体的にほめる
- うまくいったその瞬間にほめる
- 当たり前のことを実行している人をほめる
- 相手の欠点をほめる
- 結果だけでなく、プロセスもほめる
- 第三者を通して間接的にほめる
- 電話やメモを使ってほめる
- ほめた後に、次の目標を示す
しかる5則
- 詫びる気持ちで叱る ― 偉そうな態度、言い方をしない
- 受け入れ態勢を作る ― 最初にほめるなど、苦い薬を飲みやすくする
- 「明るく」「短く」叱る ― ねちねち叱らない、1度にあれもこれも叱らない
- 何を叱るか事前に明確に ― その場で感情的に叱らない。どういう場合に叱るのか事前に基準を明確にし、伝えておく
- よく聞いてから叱る ― やむをえない事情があるかもしれないので、事実をよく確かめたうえで叱る
解説
「ほめる10則」では、「相手の欠点をほめる」という項目が気に入りました。これが「ほめるところを積極的に探す」であれば、「ふーん、そうしよう」と読み流してしまったでしょう。「欠点をほめる」と言われると、反射的に「え、欠点をどうやってほめるの?」と思ってしまいます。読み手に考えさせる効果の高い一言です。
「しかる5則」でハッとさせられるのは、「詫びる気持ちで叱る」。例えば上司として部下を、「詫びる気持ちでしかる」。これはどういうことでしょうか。 会社の上下関係は、社会的に与えられた一時的な役割分担にすぎない。しかるにいたった原因の一部は、自分が上司の役をうまくこなせなかった点にもある。そう考えれば、自然と「詫びる気持ち」で叱れるのかもしれません。子供も、天からの授かりものという言い方をします。親という役割を与えられたと考え、謙虚にしかりたいと思います……。
ほめ方、しかり方は自分のスタイルに合ったやり方がありますので、このリストはどんどん自分なりに修正して用いてください。
引用元
ほめる10則:「ほめニケーション能力磨くには」(2005年10月1日 日経プラスワン)
しかる5則:「話す技術 書く技術」(週刊ダイヤモンド2006/05/13号 p41)
どちらも、話し方研究所会長 福田健氏の話から作成