まえがき
間違ったステレオタイプ(集団独自の特徴に対するイメージ)を生み出す要素とは。
リスト
- 情報が少なすぎる(集団が小さい、集団の一部の人しか知らない、集団を知る方法が偏っていると、分析結果も間違いやすい)
- お互いの違いだけによって集団を定義する(共通点を見ないため、小さな違いが増幅される)
- 集団の違いが生じている原因を確かめない(違いが集団の本質的・内在的・普遍的な理由によると思い込む)
あとがき
ニコラス・エプリー『人の心は読めるか?』(早川書房、2015年)より、本文を編集してリスト化。この3要素はRobin Hogarth “Educating intuition”からの引用とのことでした。
情報が少なすぎる(集団を知る方法が偏っている)例は、文字情報しかやりとりされないSNSやメール。違いによって集団を定義する例は、「~な男、~な女」といった記事や本。原因を確かめない例は、老人だから~/黒人だから~といったレッテル貼り。
人のステレオタイプは違いの方向性はよく検知するものの、どれくらい違うかとか、なぜ違うかといった点ではまったく当てずっぽうになってしまうそうです。
- タイトル: 人の心は読めるか?
- 著者: ニコラス・エプリー(著)、波多野 理彩子(翻訳)
- 出版社: 早川書房
- 出版日: 2015-01-23
- タイトル: Educating Intuition
- 著者: Hogarth, Robin(著)
- 出版社: Univ of Chicago Pr
- 出版日: 2010-10-01