先進国のトリレンマ


まえがき

『先進国が近代後の人口動態に向かうとき、各国はそれぞれに「トリレンマ」とでも呼ぶべき選択をしている。トリレンマとは二律背反ならぬ三律背反のことだが、ここでは3つの選択肢のうち2つを選び、もう1つを犠牲にするという意味で使わせていただきたい。』

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あとがき

まえがきを含めて、ポール・モーランド, 橘 明美 (翻訳)『人口は未来を語る : 「10の数字」で知る経済、少子化、環境問題』 (NHK出版、2024年)より。リストは本文を編集・引用して作成しました。

やはり気になるのは日本。

日本は、経済力を犠牲にして、民族性とエゴイズムを維持している。(略)日本人の大多数は多文化主義を歓迎しておらず、これは民族性を選択しているからだ。と同時にエゴイズムも選択しているので、子供を持つことに消極的な日本人は少なくない。

誤解を生みそうなので補足すると、ここでの「エゴイズム」は少し特殊な用いられかたをしています。

わたしがここで使う「エゴイズム」という言葉は、個人のエゴイズムというより社会のエゴイズムのことで、人々に子供を持たない、あるいは小さい家族しか持たないという選択をさせるさまざまなプレッシャーと社会的選好のすべてが凝縮されていると考えていただきたい。

その社会のエゴイズムについて、日本の状況をこう述べています。

子供を持ちたいと思っても、仕事と子育ての両立を思いとどまらせようとする文化、家事と介護のほとんどを女性に押しつけようとする文化に行く手を阻まれてしまう。

『人口は未来を語る : 「10の数字」で知る経済、少子化、環境問題』の書影

タイトル人口は未来を語る : 「10の数字」で知る経済、少子化、環境問題

著者: ポール・モーランド, 橘 明美 (翻訳)

出版社: NHK出版

出版日: 2024/01/26

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