【挑戦】不確実な状況下での意思決定:8つの心得

解説

問題が大きすぎて(あるいは複雑すぎて)どこから手を付けたらよいか分からないときに、役に立つリストです。

全体を貫いているのは、とにかく一歩を踏み出し、どうにかして判断のハードルを下げ、判断と選択を繰り返しながら目的に向かって進もうというスタンス。一言でいえば「立ち止まらない」ことだといえそうです。「問題を先送りする」場合でさえ、適切なタイミングを見計らっているのであって、ただ漫然と待っているわけではありません。

これらはもともと医師の意思決定法を抽出したものだそうです。手術中の医師は、経営者以上に「待ったなし」の状況に置かれています。限られた知識と情報で、目の前の患者に対処していかなければならない。使える理論やすぐ取り出せる知識を総動員して、少しずつ問題を解決していくしかない。そういった状況下で働くプロフェッショナルの決め方・進め方は大いに参考になりそうです。

エイヤを避け、「大きな決断」を「たくさんの判断と選択からなる一連のプロセス」として捉える。これは実践的ではありますが、同時に「考え続ける」ことが要求されます。ねばり強く考えること、そしてその道のりで生じる曖昧さや不安に耐えること。リストのように考えるコツは、そのあたりにあるかもしれません。

引用元

DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー編集部 『意思決定の技術』 ダイヤモンド社、2006年