- 仕事の目的(より高いレベルの目標)
- 仕事の目標(望ましい結果のイメージ)
- 計画の一連の手順
- 計画の論理的根拠
- 行うべき重要な決定
- 反目標(望ましくない結果)
- 制約及びその他の注意点
解説
指示や依頼に含めるべき要素を網羅したリストです。わたしはこのリストをもっとも丁寧な指示のパターンとして参照し、状況に応じて削りながら使っています。
とりわけ見逃しがちなのは、「反目標(望ましくない結果)」という項目。例えば、自宅までの道順を友人に電話で説明するとします。ふつう、「○○駅を降りて左に曲がって最初の角を右に曲がって3分くらい歩いて青い屋根の家が見えたら左側に一方通行の道があるからそこを入って右側の3軒目…」などと言いますね。反目標というのは、そのときに一言「××が見えたら行き過ぎだからね」と添えるということです。
「情報建築家」のリチャード・ワーマンは、指示に「失敗」を含めることの重要性を著書『理解の秘密』でこう語っています。
これ(引用者注:失敗のこと)が指示に欠落していることは多い。しかし指示に従う人の立場から見れば、フラストレーションを軽減するのにもっとも効果を発揮するのはこの要素なのだ。
指示・依頼のフォーマットについては、第4章「伝わるメールを書く」も併せてお読みください。
引用元
ゲーリー・クライン著/佐藤 洋一訳『決断の法則 ― 人はどのようにして意思決定するのか?』トッパン 1998年