- 聞いたことは、 10%
- 見たことは、 15%
- 聞いて見たときは、 20%
- 話し合ったときは、 40%
- 体験したときは、 80%
- 教えたときは、 90%
解説
これは、学ぶための行動と記憶への残り具合との関係を研究した結果だそうです。Edgar Daleという研究者の1960年代の著作が出典らしいというところまでは調べましたが、何をどう測ったのかという詳細までは分かりませんでした。
数字の確かさはともかくとして、わたし達の経験に照らして考えれば、この順序には説得力があります。
自分が学ぶ側としてこのリストを見ると、「学んだらアウトプットする」ことの大事さが分かります。とりわけ「教えたときは、90%」という言葉は、よく考えるに値しますね。自分が学んだ(つもりの)ことを他人に教えようとするときに、もっとも学ぶ。学んだことを誰かに教えようとする努力から、もう一段深い学びが得られる。本を読んだらブログに書いてみる、専門家ではないからと気後れせずに講師を引き受ける……、できることは色々ありそうです。
自分が教える側としてこのリストを見ると、「仕事を任せる」ということの意味が分かります。任せたと言いながら、危うくなるとその仕事を引き取って自分がやってしまうようでは、部下は学習しない。半人前と思っていても、部下の部下に教えさせるくらいでないと、本人の学びにはならない。その経験則が、裏付けられる思いがします。
引用元
吉田 新一郎 『効果10倍の“教える”技術―授業から企業研修まで』