まえがき
『経営イノベーションを起こした経営者は、いずれもこれらの条件を備えている。』
リスト
- 経営の「見える化」に取り組み、現実を正しく把握し冷静に判断できる
- 自社の強みを理解し、その会社でなければならない役割を見いだしている
- ビジョンを明確に打ち出し、ある分野で「世界一」を目指す気概を持っている
- 数々の困難にめげず、一つひとつ壁を乗り越えていく担力がある
- 常に自分の頭で考えて理解し、判断できる
- ICTの持ち味、使い方を理解し、的確な投資判断ができる
- 世の中の変化に敏感で、柔軟に対応できる
- 社員が能動的に動ける仕組みを構築し、全員経営を実践する
あとがき
まえがきを含めて『競争に勝つ条件』より。本書の「おわりに」からの引用です。
これも同書からの「企業がグローバル競争に勝つ条件」同様、うーんという出来。うーんでは失礼なので具体的に考えてみると……
例えば第1項目では、後半(現実を正しく把握し冷静に判断できる)の「正しく」「冷静に」といった形容詞にはあまり情報がありません。「誤って」把握したり「度を失って」判断したりすることが求められるはずがないからです。
これらの形容詞を取り去ると「現実を把握し判断できる」となります。これはすなわち「見える化」なので、結局第1項目は『経営の「見える化」に取り組む』だけでいいことになってしまいます。
しかしこれではありきたりなので、どんな見える化にどう取り組むのか、そのエッセンスが研究から抽出されるとよかったと思います。
本文は面白いのですが。