まえがき
『プラトンは、(略)風刺にはいくつもの秘密があることを発見した。そこには、それぞれ別に発明された3つの秘密があったのだ。』
リスト
- パロディ: 誇張された摸倣
- あてこすり: 論理学者が言う不完全な三段論法によって侮辱する
- 皮肉: ほかの人には見えていない真実を明らかにする
あとがき
まえがきを含めて、アンガス・フレッチャー『文學の実効 精神に奇跡をもたらす25の発明』 (CCCメディアハウス、2023年)より。リストは本文の見出しから引用しました。
このリストは、25の発明のうち「苦しみを乗り越える」という章にあります。ソクラテスは、友人からの逃亡の勧めを断って自ら毒をあおって死を選びました。
自分がなぜ不安も苦しみもなく死んでいけるのかを、誰もが知りたがるに違いない。そう思ったソクラテスは、簡単な回答を残してこの世を去った。「真の哲学者は自分の哲学で、死を迎える訓練をしている」というのが、その答えである。
ソクラテスの弟子のプラトンは、ソクラテスが人生の最後の数時間を「(物語作家の)イソップのまね」をして過ごしたという事実を知り、『ソクラテスが超人間的に死を受け入れられた秘密』が風刺に学べるのではないかと考えるようになったそうです。
- タイトル: 文學の実効 精神に奇跡をもたらす25の発明
- 著者: アンガス・フレッチャー(著)、山田 美明(翻訳)
- 出版社: CCCメディアハウス
- 出版日: 2023-03-30