まえがき
『イノベーションの領域では、「ポカヨケ」は、予見されない事象や機器の不具合、そのほかの要因のために、製品やサービスが適切に機能しなくなる可能性に対抗するのに役立つ。』
リスト
- 【配置と整頓】 品目の相対的な位置(配置)を決め、指定された場所に置く(整頓)
- 【ポジティブストップ】 使用者を負傷させたり製品に損傷を与えたりしない(例:扉を開くと停止する皿洗い機)
- 【小分け】 正しい量だけを供給する(例:ディスペンサー)
- 【空間の分離】 物理的な空間を制御する(例:待つ人の行列の形を作るチェーン)
- 【存在の確認】 ある状態が存在することを検知し、反応する(ドアや窓が壊されると音を出す家庭用アラーム)
- 【資源の代替的利用法】 ある品目に特有の特徴を利用する(例:重力を利用して最後の一滴まで使い切れるようにした逆さ置きのケチャップ)
- 【視覚的管理】 行動を管理するために視覚的な合図を使う(例:清潔なタオルに紙テープを巻いておくホテル)
- 【決行か中止か】 ある特徴の存在または大きさを検知し、決行/中止または合格/不合格を判定する(例:空港にある、手荷物棚と同じ寸法のゲージ)
- 【時間の分離】 矛盾する、または反対の特徴要件を、時間で分離してミスを防ぐ(例:交通信号)
- 【条件による中止】 動作(停止)条件を組み込んでおく(例:キーとブレーキの位置が適切でないとギアが動かせない自動車)
- 【除去・交換・代用】 エラーや欠陥を生じさせているタスクを除去・交換・代用する(例:本人確認に指紋を使う)
- 【キット化】 必要な道具をすべて揃えておく(例:部品や工具までもセットになった、組み立て式の家具)
- 【5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)】 5Sの原則を適用して乱雑さとムダをなくす
- 【かんばん方式】 特定の順序・パターン・方法に従って、品物・情報・人を配置する
- 【テンプレート】 ひな形を使う
- 【チェックリスト】 チェックリストを使う
- 【ハイライト】 何かを一目瞭然にして目立たせる(例:入力箇所をハイライトするWebページ)
- 【情報の伝達】 重要な情報を効果的に伝える(例:道路標識、アラーム)
- 【トレンド予測】 歴史を観察して将来を予測する
あとがき
まえがきを含めて、デヴィッド・シルバースタイン他『発想を事業化するイノベーション・ツールキット ―― 機会の特定から実現性の証明まで』(英治出版、2015年)より。リストの解説部分は本文からの要約と、一部は補足によって作成しました。
ポカヨケは”Poka-yoke“としてWikipedia英語版にも載っていました。多少ダブりがある感じですが、ミス減らしへの執念のようなものを感じるリスト。
- タイトル: 発想を事業化するイノベーション・ツールキット ―― 機会の特定から実現性の証明まで
- 著者: デヴィッド・シルバースタイン(著)、フィリップ・サミュエル(著)、ニール・デカーロ(著)、野村恭彦(監修)、清川幸美(翻訳)
- 出版社: 英治出版
- 出版日: 2015-05-12