まえがき
『以下に、経済学者の公的責任を要約した。(略)私たち経済学者は、自分も社会に参加していることを忘れないと同時に、一般市民の利益のためにできる限り公平な行動を心がけ、その立派な志を持ち続けなければならない。』
リスト
- 健全な実証研究の裏づけがあるときには、自分の結論を堂々と述べる。
- 自分の結論について謙虚であると同時に、知識の限界や不確実性を認める。
- 意見が分かれる話題についての公の場での議論をためらわない。
- しかし、実証研究ではなく政治的見解に基づいて議論するときや、研究に資金を提供してくれる特定の企業や利益団体を支持する見解を述べるときには、そのことをはっきり伝える義務がある。
- 何よりも、経済学者と一般市民とのコミュニケーションを改善しなければならない。なぜなら、一般市民から正当性を認められなければ、あるいは経済学に関する一般市民の理解が低ければ、優れた経済政策の実行は不可能だからである。
あとがき
まえがきを含めて、ダイアン・コイル『経済学オンチのための現代経済学講義』 (筑摩書房、2024年)より。リストは本文中の箇条書きからの引用です。
経済学者のみならず、専門家の心得として有用なリストかなと感じたので収集しました。
- タイトル: 経済学オンチのための現代経済学講義
- 著者: ダイアン・コイル(著)、小坂 恵理(翻訳)
- 出版社: 筑摩書房
- 出版日: 2024-01-24