まえがき
事象A(見かけ上の原因)と事象B(見かけ上の結果)の関係に別ルートの因果関係(バック・ドア経路)をもたらす要因を交絡要因といいます。さて、ある要因がAとBの交絡要因であるといえる条件とは。
リスト
- 交絡要因は事象B(結果)が生じる確率を上げたり下げたりする要因である
- 交絡要因の有無は、事象A(原因)の有無と関連している
- 交絡要因は、事象Aと事象Bの因果連鎖の中間要因でない
あとがき
『医学と仮説――原因と結果の科学を考える』より編集・引用。交絡因子とも。
よく見かける例はこんな感じ。
- 事象A(見かけ上の原因):飲酒の習慣
- 事象B(見かけ上の結果):発がん
ここで、(1) 喫煙習慣は発がんの確率を上げる要因で、(2) お酒をよく飲む人は煙草をよく吸うという関連があり、(3) 飲酒→喫煙→発がん という因果連鎖ではない とき、喫煙の習慣は交絡要因です。
- タイトル: 医学と仮説――原因と結果の科学を考える (岩波科学ライブラリー)
- 著者: 津田 敏秀(著)
- 出版社: 岩波書店
- 出版日: 2011-09-16