まえがき
『アメリカの哲学者ウィリアム・ジェイムズは、宗教について論じた名著「宗教的経験の諸相」の中で、宗教的生活の特徴を五つあげている。』
リスト
- 目に見える世界は、より霊的な宇宙の部分であって、この宇宙から世界はその主要な意義を得る。
- このより高い宇宙との合一あるいは調和的関係が、私たちの真の目的である。
- 祈り、あるいは、より高い宇宙の霊――それが「神」であろうと「幸福」であろうと――との内的な交わりは、現実的に業のおこなわれる方法であり、それによって霊的エネルギーが現象の世界のなかへ流れ込み、現象世界に心理的あるいは物質的な効果が生み出される。
- 或る新しい刺激が、何か贈り物のように、生活に付加され、それが叙情的な感激か、それとも真剣さおよび英雄主義への訴えかのいずれかの形をとる。
- 安全だという確信、平安の気持ちが生じ、他者との関係において、愛情が優れて力強くなってくる。
あとがき
まえがきを含めて、ピーター・ラビンズ 『物事のなぜ――原因を探る道に正解はあるか』(英治出版、2018年)より。書中で『宗教的経験の諸相』を引用していますので孫引きです。
信仰によって事象の原因を説明するというアプローチ(信仰型)は、検証型、叙述型と並んで3大アプローチの一つとして挙げられていました。
- タイトル: 物事のなぜ――原因を探る道に正解はあるか
- 著者: ピーター・ラビンズ(著)、依田光江(翻訳)
- 出版社: 英治出版
- 出版日: 2018-01-11
この本からの他のリスト
- タイトル: 宗教的経験の諸相 下 (岩波文庫 青 640-3)
- 著者: W.ジェイムズ(著)、桝田 啓三郎(翻訳)
- 出版社: 岩波書店
- 出版日: 1970-02-16