まえがき
政治形態は良い政体(君主制・貴族制・民主制)と悪い政体(独裁制・寡頭制・衆愚制)を循環するという考え。
リスト
- 君主制は劣化して独裁制になる
- 独裁制は貴族たちによって倒されて貴族制になる
- 貴族制は劣化して寡頭制になる
- 寡頭制は民衆によって倒されて民主制になる
- 民主制は劣化して衆愚制になる
- 衆愚制は君主によって収拾されて君主制になる
あとがき
長沼 伸一郎 『現代経済学の直観的方法』(講談社、2020年)より。本文を編集してリスト化しました。
Wikipedia(日本語版)によれば政体循環論にはいくつかのバリエーションがあり、本書で紹介されている論に近いのはポリュビオスのアナキュクロシス。
三種類の劣化はいずれも政体の全体意思(短期的願望あるいは欲望の総和)が一般意思(長期的願望あるいは理想の総和)を上回ることによって生じるというのが著者の見立て。