まえがき
『知能を、それを構成する能力によって分類するアプローチもある。たとえばある理論では、知能を三つの能力に分類する。』
リスト
- 言語能力 (verbal abilities)
- 世界を正確かつ迅速に認識する能力 (perceptual abilities)
- 頭の中で空間的イメージを操作する能力 (image rotation abilities)
あとがき
まえがきを含めて、スティーブン・スローマン、フィリップ・ファーンバック 『知ってるつもり: 無知の科学』 (早川書房、2021年)および参考文献 (1) より。まえがきの「ある理論」が参考文献 (1) です。
参考文献 (1) では、436人の成人に42の知的能力検査 (mental ability tests) を受けてもらっています(おつかれさま)。その結果を、よく知られている3つの知能モデル、すなわち流動性・結晶性 (Cattell–Horn)、言語・知覚 (Vernon)、g因子が最上層にあることで知られる3層モデル (Carroll) のどれが相対的によく説明できるかという分析を行いました。
結果としてリストのような、言語・知覚にイメージローテーションを加えた三因子モデルを見出しています。
- タイトル: 知ってるつもり: 無知の科学
- 著者: スティーブン・スローマン(著)、フィリップ・ファーンバック(著)、土方奈美(翻訳)
- 出版社: 早川書房
- 出版日: 2021-09-02
参考文献
(1) Johnson, Wendy, and Thomas J. Bouchard Jr. “The structure of human intelligence: It is verbal, perceptual, and image rotation (VPR), not fluid and crystallized.” Intelligence 33.4 (2005): 393-416.