まえがき
『登場人物のキャラクターを(略)考える際のコツは、ズバリ考えすぎないことです。(略)キャラクターを考える軸は、3つです。』
リスト
- 性格: 「甘ったれ」などシンプルに。「○○すぎる性格」とデフォルメしてみる
- 憧れ性: 観客・読者が登場人物に対して憧れてしまう面
- 共通性: 観客・読者が登場人物に対して自分と同じだなと思う面
あとがき
まえがきを含めて、新井 一樹『プロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方』 (日本実業出版社、2023年)より。リストは本文からの編集・引用です。
この3軸でキャラクターを表現した例がいくつか載っていました。それが秀逸で「なるほど!」と思えたので収集。一つだけ引用すると:
『ローマの休日』アン王女なら、「好奇心が旺盛すぎる性格だから、憧れ性は、新しいことに挑戦できること。なら共通性は、後先を考えずに行動しがち」なキャラクター。
わかりやすいですよね。まずは性格を「○○すぎる」という表現でわかりやすく特徴づける。そして憧れ性と共通性を考える。これらは心理学の言葉でいう同一化(Wikipedia) の力が観客・読者にどう働き得るかを考えてみるということでしょう。
本書全体に、「物語づくりの発想(大・中・小)」「物語設定の3要素(テーマ・モチーフ・素材)」「物語素材の3要素(天・地・人)」「物語構成の起・承・転結」など、大きな構造から小さなコツまで端的にまとめられていて、読みやすく納得しやすい内容でした。
- タイトル: プロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方
- 著者: 新井 一樹(著)
- 出版社: 日本実業出版社
- 出版日: 2023-07-28