ただ今日のために (Just For Today)


まえがき

『ここには、後年、アメリカの文化に氾濫することになる無数の12ステップ・プログラムの原型がある。』

リスト

  1. ただ今日のために、幸せでいます。エイブラハム・リンカーンの「人は、本人がそうあろうと決めた程度に応じて幸せである」という言葉が正しいとすれば、幸せは自分の内側にあり、外側のものには関係がありません。
  2. ただ今日のために、すべてのものを自分の欲求に合わせようとせず、自分を起こっていることに合わせます。家族・ビジネス・幸運をあるがままに受け止め、自分をそれらに合わせます。
  3. ただ今日のために、自分の身体をいたわります。身体を酷使したり無視したりせず、動かし・手入れをし・栄養を与え、自分の依頼に完璧に応える乗り物にします。
  4. ただ今日のために、心を強くするよう努めます。有益なことを学びます。無為に過ごしません。努力・思考・集中を要する本を読みます。
  5. ただ今日のために、三つの方法で魂を鍛えます。 (a)誰かによい行いをし、気づかれないようにします。 (b)ウィリアム・ジェームズが提案しているように、自分がしたくないことを少なくとも二つ、ただ訓練のために行います。 (c)気持ちが傷ついた様子を誰にも見せません。傷つくかもしれませんが、それを見せません。
  6. ただ今日のために、感じのよい人間でいます。できるだけよく観察し、適切な服装をし、大声を出さず、礼儀正しくし、賞賛を惜しまず、批判もあら探しもせず、誰かを統制したり改善したりしようとしません。
  7. ただ今日のために、人生全体の問題にいっぺんに取り組むのではなく、この一日だけを生き切ります。一生取り組まなければならないとしたらぞっとするような事柄でも、12時間ならできるでしょう。
  8. ただ今日のために、計画を立てます。毎時間にやるべきことを書きだします。正確に従わないとしても、計画を立てます。それは二つのやっかいもの、慌てることと優柔不断を退治するでしょう。
  9. ただ今日のために、三〇分間一人っきりになり、くつろぎます。ときにはその三〇分間に、もう少し広い人生の展望を得るために、神について考えます。
  10. ただ今日のために、恐れません。とりわけ、幸せでいることを、美しいものを楽しむことを、愛することを、愛する人たちが私を愛しているのを信じることを、恐れません。

あとがき

まえがきは、スティーブン・ワッツ 『デール・カーネギー 下』より。これはカーネギーが『道は開ける』で引用したリストですが、どちらも抄訳でしたので、それらを参考にしつつ原著”How to Stop Worrying and Start Living”から訳し直しました。さらに意味が不明なところがあったので、引用元についての調査記事から訳し足しました。

  • タイトルデール・カーネギー 下
  • 著者: スティーブン・ワッツ(著)、菅靖彦(翻訳)
  • 出版社: 河出書房新社
  • 出版日: 2014-10-24


  • タイトル道は開ける 新装版
  • 著者: カーネギー, デール(著)、Carnegie, Dale(著)、晶, 香山(著)
  • 出版社: 創元社
  • 出版日: 1999-10-20


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