まえがき
『囲碁に勝つための心得十箇条で、唐の王積薪(玄宗皇帝時代の高級官僚)、あるいは北宋の劉仲甫がまとめたといわれていますが、正確なことは明らかではありません。』
リスト
- 不得貪勝(勝ちを貪るを得ず)― 全ての局所(部分)で勝とうとするな。
- 入界宣緩(界に入らばよろしく緩やかなるべし)― 相手の勢力圏内では無理をするな。
- 攻彼顧我(彼を攻むるには我を顧みよ)― 相手の石を攻めるのは、まず自分の石が危うくないかを確かめてから。
- 棄子争先(子を棄て先を争え)― 少数の石を捨てて先手を取れ。
- 捨小就大(小を棄て大につけ)― 小さな利益を捨てて大きな利益を目指せ。
- 逢危須棄(危ふきに逢はばすべからく棄つべし)― 危機に瀕した石は捨てて打つのがよい。
- 慎勿軽速(慎みて軽速なるなかれ)― 慎重に打ち軽率に打つことを避けよ。
- 動須相応(動かばすべからく相応ずべし)― 相手が動いたときは機敏に対応せよ。
- 彼強自保(彼強ければ自ら保て)― 相手が強いところでは保身して堅く打て。
- 勢孤取和(勢孤ならば和を取れ)― 孤立した石は守りに徹して収まれ。
あとがき
『東大教養囲碁講座―ゼロからわかりやすく』より。まえがきも同書からの引用です。
勝負事・経営に通じる何かがありそうですね。全般に守備的なのが印象的でした。
ネットを検索すると、囲碁十訓、囲碁十章などがあり。
- タイトル: 東大教養囲碁講座―ゼロからわかりやすく (光文社新書)
- 著者: 石倉 昇(著)、梅沢 由香里(著)、黒瀧 正憲(著)、兵頭 俊夫(著)
- 出版社: 光文社
- 出版日: 2007-07-01