まえがき
『リーダーシップを発揮しようと思っているすべての人は、尊厳(ディグニティ)を尊重する方法を知識として持っておくべきでしょう。(略)尊厳ある存在として人を扱うとはどういうことでしょうか。』
リスト
- アイデンティティの受容: 偏見や先入観を持たずに接し、相手のアイデンティティの大切な一部として人種、宗教、ジェンダー、階級、性的指向、年齢、障害を認めて受け入れる。(Acceptance of Identity)
- 評価する: 人の能力、努力、配慮、支援などを評価する。(Recognition)
- 認識する: 本気で相手に関心を向け、正当と認め、またその人の経験してきたことや関心事に注目する。(Acknowledgment)
- インクルージョン(社会的包摂): あらゆるレベルの関係性(家族、コミュニティ、組織、国)において、人がその交わりの一員であると実感できるようにする。(Inclusion)
- 安全: 身体的レベルにおいて体の安全を感じることができるように、そして、精神的レベルにおいて辱めを受ける心配から解放されるようにする。(Safety)
- 公平性: 人を公平に扱い、公に認められたルールや法律に従って平等に扱う。(Fairness)
- 自主性: 相手が自らのために行動し決断することで、未来に可能性と希望を感じるよう励ます。(Independence)
- 理解する: 相手の考えが大事であると信じて受け止める。(Understanding)
- 良い方に解釈する(疑わしきは罰せず): 相手の善良な動機と誠実さを前提に接する。(Benefit of the Doubt)
- 言動に責任を持つ: 自らの行動に対して責任を取る。相手の尊厳を侵害した場合は謝る。害を与える行動を改める姿勢を示す。(Accountability)
あとがき
まえがきを含めて、ドナ・ヒックス『〈尊厳〉のリーダーシップ: 人や組織の内なる力を引き出すディグニティ・モデル』 (晶文社、2021年)より。リストは本文を一部編集のうえ引用しています。本文はもう少し長くなっています。
項目名に名詞と動詞が入り混じっているのがどうも気になったので本人の定義を確認しました。原著には当たれなかったのですが著者の TEDx Talks があったので、そこ(の11:00あたり)で紹介されていた言葉を各項目の最後に添えておきます。Benefit of the Doubt、なんて言い回しがあるんですね。
- タイトル: 〈尊厳〉のリーダーシップ: 人や組織の内なる力を引き出すディグニティ・モデル
- 著者: ドナ・ヒックス(著)、ジェフリー・メンセンディーク(翻訳)
- 出版社: 晶文社
- 出版日: 2021-06-29