野球の監督の5タイプ(野村克也)


まえがき

『つまり、日本プロ野球史 80 年余は、私の人生そのものなのである。(略)当然、味方チーム、相手チームの監督をつぶさに観察してきた。そこで今回、印象深い監督10人を厳選した。(略)今回、「監督のタイプ」として、失礼ながら5つのタイプに分類させてもらった。』

リスト

  • 「管理」して選手を動かす: 食生活の管理(菜食中心、アルコール禁止)。遠征先での帰宿時間の管理など。
  • 「納得」させて選手を動かす: 根拠で納得させて選手を動かす。捕手出身の監督に多い。なぜなら捕手は1球1球根拠のあるサインを出すのが仕事。
  • 「情感」で選手を動かす: 自分の意思を選手に伝え、選手の心に訴えて、プレーさせる。
  • 「報酬」で選手を動かす: 「グラウンドには銭が落ちている」。グラウンドで結果を出せば出すだけ、給料に反映されるという意味だ。
  • 「実績」 で選手を動かす: 「現役時代に圧倒的な成績を残した監督の言っていることだから間違いないだろう」と選手が信じる。

あとがき

まえがきを含めて、野村克也『私が選ぶ名監督10人 采配に学ぶリーダーの心得』 (光文社、2018年)より。リストは本文を少々編集のうえ引用しています。

引用元では各タイプに属する監督の実名があり、野村氏は自分を「納得」タイプに分類しています。一人の監督が複数のタイプに属することもあります。唯一全タイプに入っていたのが巨人でV9を達成した川上哲治氏でした。

リストフリーク観点からいうと、端的な三か条が多く、持論がきっちり頭に入っている方だという印象を受けました。引用をいくつか追加します。

『つまり、監督の仕事とは「見つける」「生かす」「育てる」だ。』

『監督自身の言葉で「ほめる」「教える」「鍛える」を選手に対して繰り返さなくてはならない。』

『私は、自分が監督になったとき、野球技術が下の順番から「無視」「賞賛」「非難」で選手に接することにした。』

〈「監督には3つの敵がいる。それは『選手』『オーナー』『ファン』だ」(これは三原氏の言葉の引用〉

『自分の意思を伝達するための「道具」「手段」「武器」は「言葉」である。』