宗教のメリットについての5つの仮説


まえがき

『宗教は私たちに何をしてくれるのだろう?この疑問に対して、過去一世紀のあいだ多くの研究者が答えを提案してきた。それは大きく五つのテーマに分類することができる。』

リスト

あとがき

まえがきを含めて、ロビン・ダンバー『宗教の起源――私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか』 (白揚社、2023年)より。リストは本文中の箇条書きと、図表中の文字から引用して作成しました。引用文献は示されていませんでした。

この5つのメリット(書籍のほかの箇所では機能とも呼ばれている)は「外的脅威」と「集団規模」という2つの変数を介して絡みあっています。

文章で表現を試みると、まず宗教のダイレクトな機能として挙げられるのが【科学】【健康】【集団結束】。「外的脅威」の増大は「集団規模」増加の圧力となり、集団の【支配層】による抑圧ないし【協力】という機能が発現します。

著者はこの5つの仮説を3つにくくり直しており、こちらもわかりやすいのでリスト形式にして引用します。

まずは五つの古典的な説を三つに振りわけて、それぞれの根拠にざっと触れておこう。

  • 個人レベルの利益をもたらすもの(世界を説明する手段としての宗教、医学的介入手段としての宗教)、
  • 社会レベルの利益をもたらすもの(正しい行動をさせるための宗教、上層部の利益のために大衆を抑圧するための宗教)、
  • そして共同体結束の仕組みとしての宗教である。

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    宗教 社会 集団

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