まえがき
『潜在指紋を受け取った専門家は、ACE-V(略)と略称される手順に従って鑑定を行う。(略)この手続きは数十年にわたって高い信頼を維持してきた。』
リスト
- Analysis(分析): その潜在指紋には比較照合が可能なクオリティがあるかどうかを分析する
- Comparison(比較): 分析の結果、比較が可能なら、標本指紋と比較する
- Evaluation(評価): 比較した結果を評価し、鑑定を行う。すなわち、潜在指紋と標本との一致・不一致・不明の判断を下す
- Verification(検証): 一致と鑑定した場合には、別の専門家による検証を行う
あとがき
まえがきを含めて、ダニエル・カーネマン、オリヴィエ・シボニー、キャス・R・サンスティーン『NOISE 下: 組織はなぜ判断を誤るのか?』 (早川書房、2021年)より。リストは本文から編集・引用して作成しました。また参考文献[1]などを参考にしました。
厳密な手順ですが、「評価」のみならず「比較」の段階でも鑑識技師はバイアスにかかりやすいことがわかったとのこと。さらに「検証」が、一致と鑑定された場合にのみ行われることで、2人目の専門家に確証バイアスを与えます。
- タイトル: NOISE 下: 組織はなぜ判断を誤るのか?
- 著者: ダニエル・カーネマン(著)、オリヴィエ・シボニー(著)、キャス・R・サンスティーン(著)、 (編集)、 (イラスト)、村井 章子(翻訳)
- 出版社: 早川書房
- 出版日: 2021-12-02
この本からの他のリスト
参考文献
[1] Thales Cogent ACE-V Manager (for Forensic Examiners) – Thales