まえがき
『カリエールは、交渉者にとって不可欠の資質として、以下の八点を挙げている。』
リスト
- 注意深く勤勉な精神ーー浮薄な快楽や慰みごとにおぼれてはならない。
- 正しい判断力ーー物事を明確に把握し、目標に対しては無理のない方法でアプローチできなければならない。
- 洞察力ーー人の心を読み取り、相手の表情に起こる変化をも見逃してはならない。
- 機略縦横の才ーー交渉過程における利害の調整に伴う障害を、たやすく除去できなければならない。
- 沈着さーー不測の事態においてもうまく受け答えができ、危機に陥っても分別ある解答でその場を切り抜けられる、沈着冷静さを備えなければならない。
- 忍耐強さーー相手の言うことを、つねに傾聴しなければならない。
- 自制心ーー見栄を張って、軽率に喋ったり、無思慮に返答しようとしてはならない。
- 度胸ーー予想外の事態に遭遇し、動揺して表情を変えたり、話し方を乱すなど、恐怖に左右されてはならない。
あとがき
まえがきを含めて『交渉ハンドブック―理論・実践・教養』より。カリエールとは、17世紀フランスの外交官フランソワ・ド・カリエールのこと。著書『外交談判法』(岩波文庫)からの引用のようですので、こちらにもあたってみようと思います。
- タイトル: 交渉ハンドブック―理論・実践・教養
- 著者: 忠, 藤田(監修)、日本交渉学会(編集)
- 出版社: 東洋経済新報社
- 出版日: 2003-08-01