まえがき
防衛的投資家とは、積極的に収益を求めるのではなく、恒久的なポートフォリオを組む受動的(防衛的)なスタイルで投資する人。防衛的投資家がポートフォリオに組み入れるべき株式銘柄の選択基準とは。
リスト
- 十分な、しかし過度にならない程度の分散投資を行うこと。例えば、10銘柄以上30銘柄以下くらいが望ましいであろう。
- 財務内容の良い有名な大企業を選ぶこと。漠然とした基準に思えるかもしれないが、その意味はほぼ明白であろう。
- 長期にわたる継続的な配当金支払いの実績があること。
- ある銘柄を買い付けるに際しては、過去7年程度の平均企業収益に照らして支払うべき価格の上限を決めること。この上限価格として我々が目安としているのは、過去7年間の平均企業収益の25倍、そして過去12ヶ月の企業収益の20倍である。
あとがき
『新賢明なる投資家 上』p209より。数字は現在の日本市場に合わせて調整が必要でしょう。
4番目の基準によって、いわゆる成長株を捨てざるを得ません。グレアムは、成長株はリスクが高く防衛的投資家向けではないと解説しています。
- タイトル: 新賢明なる投資家 上~割安株の見つけ方とバリュー投資を成功させる方法~《改訂版――現代に合わせた注解付き》 (ウィザードブックシリーズ)
- 著者: ベンジャミン・グレアム(著)、ジェイソン・ツバイク(著)、増沢 和美(翻訳)、新美 美葉(翻訳)、塩野 未佳(翻訳)
- 出版社: パンローリング
- 出版日: 2005-03-31