仏教的な予測術

まえがき

「いまの現象は複数の原因の結果であって、またこれから現れる現象の原因にもなるのです。(略)こうした無常の世界にあって、どのようにすれば先のことを予測することが可能になるのでしょうか?」

リスト

  1. 予測する現象を限定する
  2. 予測する時間を短くする
  3. 予測する対象を小さくする
  4. 因縁をできるだけ発見する ― 因縁とは、予測する現象を変化させる因(原因)と縁(条件)のこと
  5. 仏教はパーセントで予測する ― 「因」(原因)のすべてをわかっても、ものごとは時空関係の中で起こるので、「縁」(条件)は大体は把握できない

あとがき

まえがきを含めて『無常の見方―「聖なる真理」と「私」の幸福』より。「仏教的な予測術」という項の見出しを引用しました。ダッシュ(―)より後に解説文からの要約を添えました。

最初の3項目が前提で、実際の予測作業が残りの2項目という感じです。全体にとても明快ですね。

ある現象を生じさせる必要条件を「因」と考えれば、これを挙げ尽くすことはできそうに思えます。限定された現象の、近い将来の、小さな対象であれば。
しかし「縁」(条件)について同じように考えるのは無理ですね。ある現象が生じる十分条件を挙げ尽くし、それぞれの確率を見積もることなどとてもできません。実際「縁」については「大体は把握できない」とずばり書いてあるわけですが……。

なおリストの「予測」を「分析」と置き換えれば、問題分析・原因追究の心得にもなりそうです。特に原因追究の段階では、普遍的な「因」と特殊な「縁」を切り分けて考えることで、問題の構造がよりよく理解できるはず。

少し離れた箇所に、修行者は縁を「整える」という表現があってハッとしました。問題解決の方法論を充実する道につながりそうなので、もうすこし掘り下げてみたいと思います。


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