まえがき
ダイエット中の人を例にして。
リスト
- 「0か100か」の考え方 ~ 実際にはさまざまな選択肢があるにもかかわらず、物事を2つのカテゴリーに分けてしか見ることができなくなる(完全にダイエットに励むか、ダイエットをあきらめるか)
- ネガティブな未来予想 ~ 他の可能性を無視して、将来についてネガティプなだけの予想をする(今週は体重が落ちてない、きっと一生ダイエットに成功しない)
- 過度にポジティブな未来予想 ~ 将来を楽観視しすぎる(食べたいと思う物を少し食べるだけ、満足したらやめればいい)
- 感情で判断 ~ 客観的な証拠はまったくないのに、自分の考えこそが正しいと思ってしまう(私はダイエットからそれてしまって、やはり、ダメな人間に違いない)
- 心を読む ~ まったく根拠がないにもかかわらず、人の考えを決めつけてしまう(彼女が焼いてきたブラウニーを食べないと、失礼だと思われてしまう)
- 自分をだます考え ~ いつもなら信じないような考え方を使って、合理化してしまう(誰も見ていないから、これを食べても食べたうちには入らない)
- 役に立たない決めつけ ~ 状況を適切に考えずに、勝手に行動を決めてしまう(私は食べ物を無駄にしないから食べるのだ)
- 正当化 ~ まったく妥当でない2つの概念をこじつけて結ぶ(ストレス発散のためにこれを食べるんだからよい)
- 考えを誇張する ~ 状況を実際よりも良く、もしくは悪く考える(私には自制心がまったくない)
あとがき
ジュディス・S・ベック『認知療法で二度と太らない心と体をつくる: ベック式ダイエット練習帳』より。「ダイエット中の人がよく陥る9つの歪んだ思考」として紹介されていました。この本は認知療法のテクニックをダイエット用に特化しているので、逆に一般化すればよくある思考の歪みのリストになると思い、編集のうえ引用しました。ダイエットにおける思考の歪みは事例として分かりやすいので、ピックアップしてカッコ内に収めています。
あるある、ですね。何かを強くやりたくなったり(たとえば不要な買い物)、逆にやめたくなったり(たとえば目標達成)したときに、頭を冷やすために参照したいリストです。
- タイトル: 認知療法で二度と太らない心と体をつくる:ベック式ダイエット練習帳
- 著者: ジュディス・S・ベック(著)、大野 裕(監修)、坂本 玲子(翻訳)
- 出版社: 創元社
- 出版日: 2012-12-05