投稿者: koji

  • 意識的思考のサイクルの四つの原理

    まえがき

    『心〈マインド〉はどういう仕組みなのか。(略)四つの原理を提案しよう。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、ニック・チェイター『心はこうして創られる 「即興する脳」の心理学』 (講談社、2022年)より。リストは本文(第七章)を編集・引用して作成しました。

    このサイクルに無意識のような「心の奥」が出てこないところがポイント。「訳者解説」より、本書の核となる主張を要約しているように思われる段落を引用します。

     つまり脳は、「心の奥」がある(ぎっしり豊かに中身の詰まった内的世界が存在していてそのほんの上澄みが「心の表面」すなわち意識的自覚として現れる)という錯覚を創り出しているのみならず、「心というものが存在している」という錯覚さえも創り出しているのだ(本書の邦題はそこから取られている)。しかし実態は、感覚情報のほんのひとかけらを解釈して意味付けした結果がその瞬間の意識となっているのみであって、それとは別に「心」と呼ばれる何かが確固として存在しているわけではないのだ。

      参考文献

    • 盗用の3種類

      まえがき

      論文や書籍の盗用、盗作、あるいは剽窃はどのように分類できるか。

      リスト

      あとがき

      参考文献[1]より翻訳のうえ引用。参考文献[2]を読んで興味を持ちました。

      丸ごとコピペ → 言い換え → アイディアの盗用。

      参考文献

      1. Lee, Jooyoung, et al. “Do Language Models Plagiarize?.” arXiv preprint arXiv:2203.07618 (2022).
      2. 言語生成AIは文章を“盗作”しているのか? 21万件の文章から米国の研究者らが分析」 (ITmedia NEWS)
    • コーディングにおけるドキュメンテーションのアンチパターン

      まえがき

      『ドキュメンテーションは、(略)コードの中身を読まなくても「そのコードが何をするのか・何であるのか」について理解可能にすることが求められます。』

      リスト

      あとがき

      まえがきを含めて、石川 宗寿『読みやすいコードのガイドライン -持続可能なソフトウェア開発のために』 (技術評論社、2022年)より。リストのうち「:」より手前の部分は本文からの引用です。後ろの部分は本文を編集して作成しました。

      ここでいうドキュメンテーションとは、次の /** ~ */ の部分。特に「概要」の部分のアンチパターン(べからず集)です。

      このサイトのために結構な量のコードを書いています。自分のコメントを時間が経ってから読み返すとわかりづらいことが多く、本書を手に取りました。

      /**
       * 概要
       * 
       * 詳細
       * 
       * @param
       * @return
       */
      function getDescription() {
          // 非形式的なコメント
      }
      • エピステモロジー発達の3段階

        まえがき

        『知識観、つまり知識についての認識(知識についてのスキーマ)のことを「エピステモロジー」という。(略)コロンビア大学教授のディアナ・キューンによれば、エピステモロジーは(略)三つの発達段階をたどるとしている。』

        リスト

        あとがき

        まえがきは、今井 むつみ『学びとは何か――〈探究人〉になるために』 (岩波書店、2016年)より。リストはチャットAI (bing.com) の回答を少々編集して引用しています。本書にも似た説明があるのですが、こちらのほうが端的で思い出しやすそうなので。

        Bingのチャット検索は回答と共に参考URLをいくつか示してくれますが、リストの文言をそのまま記述しているWebページは見当たりませんでした。またキューン氏が直接この発達段階を説明している論文・著作もまだ特定できていません。

        平たくいえば、人の理解は「絶対正しい!」→「人それぞれだよね」→「正しいと言うための前提や条件は何だろう?」という道のりをたどる、と理解しました。とても納得できる三段階。

        著者は、評価主義の段階に至った人が備えている知識観を、科学的知識を例に挙げて次のように述べています。

        • (科学的知識とは)証拠によって実証されるべきものである。
        • そのためにはモデルを構築し、実験によって具体的に吟味可能な仮説を立て、実験からの証拠に照らして評価されなければならない。
        • 仮説は多くの場合、複数あり、それらの仮説のうち、どれが最もすぐれたものであるかを、証拠に照らして評価する必要がある。

        この本からの他のリスト

      • 遊びの五原則

        まえがき

        『テンプル大学のキャシー・ハーシュパセクとデラウエア大学のロバータ・ゴリンコフたちは「遊び」について以下のような五原則を提唱している。』

        リスト

        あとがき

        まえがきを含めて、今井 むつみ『学びとは何か――〈探究人〉になるために』 (岩波書店、2016年)より。

        引用元が示されていないので検索してみましたが、論文には見当たらず。キャシー・ハーシュ=パセック、ダイアン・アイヤー、ロバータ・ミシュニック・ゴリンコフ 『子どもの「遊び」は魔法の授業』 (アスペクト、2006年)に記述があるようです。

        この本からの他のリスト

        • タイトル子どもの「遊び」は魔法の授業
        • 著者: ハーシュ=パセック,キャシー(著)、アイヤー,ダイアン(著)、ゴリンコフ,ロバータ・ミシュニック(著)、Hirsh‐Pasek,Kathy(原名)、Eyer,Diane(原名)、Golinkoff,Roberta Michnick(原名)、靖彦, 菅(翻訳)
        • 出版社: アスペクト
        • 出版日: 2006-06-01
        • がん患者が抱える4つの苦しみ

          まえがき

          『がん患者さんが抱えるさまざまな苦しみのことを、緩和ケアでは「トータルペイン(全人的苦痛)」と呼んでいます。』

          リスト

          あとがき

          まえがきを含めて、四宮 敏章『また、あちらで会いましょう』 (かんき出版、2022年)より。トータルペインは『近代ホスピスの生みの親であるイギリスの女医シシリー・ソンダース先生が提唱した概念です』とのこと。

          リストは本文を要約して作成しました。「トータルペイン ソンダース」などで検索すると、もう少し網羅的な記述が見つかります。

          身体・精神・社会・意味。これらは健康の4側面のように思えますね。そういった要素が痛んだり失われたりしていくのは、つらいこと。

          • 面白い文を作る3手法

            まえがき

            『文章表現を面白くする手法は、大きく三つに分かれます。』

            リスト

            あとがき

            まえがきを含めて、ビジネスフレームワーク研究所(編集)『一瞬で伝わる 神ワザ! 文章力大全』 (青春出版社、2021年)より。

            • 作家として成功するために必要な資質(ローリング)

              まえがき

              『(J. K. ローリングが)自身のウェブサイトに投稿した2019年の記事では、作家として成功するために必要な個人の資質を5つ挙げている。』

              リスト

              あとがき

              まえがきを含めて、クレイグ・ライト『イェール大学人気講義 天才~その「隠れた習慣」を解き明かす』 (すばる舎、2022年)より。本書での引用元は参考文献[1]でしたが、出所は[2]。

              この文章は、IQの高さと天才ぶりには相関関係がないという章にあります。なお本書における天才の定義は『精神力が並外れていて、その人独自の業績や見解が、文化や時代を超えて、良くも悪くも社会を大きく変革する人』とのこと。

              第2項目以降は意味的な重なりが大きいように思えますが、[2]を読むと、それぞれの言葉に込めている思いが窺えます。

                参考文献

                [1] Alison Flood, “JK Rowling’s writing advice: be a Gryffindor“, The Guardian, January 8, 2019.

                [2] J. K. Rowling, “On Writing“, J.K. Rowling, January 6, 2019.

              • 人間の関係を制御する3つの媒体(ハーバーマス)

                まえがき

                『人間の関係は「権力、貨幣、そしてコミュニケーション( 対話)」という三つの媒体( メディア)によって制御される。そうハーバーマスは考える。』

                リスト

                あとがき

                まえがきを含めて、堀川 哲『世界を変えた哲学者たち (角川ソフィア文庫)』 (角川学芸出版、2012年)より。リストは本文からの編集・引用です。

                ハーバーマスのめざすところを簡潔にまとめた部分を引用します。

                 生活世界の植民地化を阻止する、そのために必要なことはなにか?
                 コミュニケーション(対話)である。市民たちが、公共の場で議論をつくし、合理的な結論に到達することである。それによって権力(政治)と貨幣(経済)の世界を制御することである。

                • E-E-A-T: Webページの品質を評価する要素 (Google)

                  まえがき

                  『E-E-A-T はすべて、ページ品質評価の重要な考慮事項です。最も重要なのはT(信頼)です。』

                  リスト

                  あとがき

                  まえがきを含めて、Googleの検索品質評価ガイドライン[1]からの抄訳です。

                  ざっと読んだ限りでは、Webページの品質≒Trustworthiness(信頼性)であり、その具体的な要素として E-E-A-T が定義されています。

                  Trustworthiness を評価する要素に Trust があるのは同義反復のように思えますが、信頼性について E-E-A で評価しきれない要素を最後に受け止める、catch-all的な意味合いで最後に置かれていると理解しました。Trust の項にある、E-E-A的に問題なくても詐欺のコンテンツは Trust が無いという例示は、その説明でしょう。

                  参考文献

                  [1] “General Guidelines” (PDF, 12/15/2022) — 「検索品質評価者と協力して検索品質を向上させる取り組み」(Google 検索 ヘルプ)にリンクあり。