まえがき
『知識観、つまり知識についての認識(知識についてのスキーマ)のことを「エピステモロジー」という。(略)コロンビア大学教授のディアナ・キューンによれば、エピステモロジーは(略)三つの発達段階をたどるとしている。』
リスト
- 絶対主義: 知識は客観的で不変的なものと考える。
- 相対主義: 知識は主観的で相対的なものと考える。
- 評価主義: 知識は複数の視点から評価されるべきものと考える。
あとがき
まえがきは、今井 むつみ『学びとは何か――〈探究人〉になるために』 (岩波書店、2016年)より。リストはチャットAI (bing.com) の回答を少々編集して引用しています。本書にも似た説明があるのですが、こちらのほうが端的で思い出しやすそうなので。
Bingのチャット検索は回答と共に参考URLをいくつか示してくれますが、リストの文言をそのまま記述しているWebページは見当たりませんでした。またキューン氏が直接この発達段階を説明している論文・著作もまだ特定できていません。
平たくいえば、人の理解は「絶対正しい!」→「人それぞれだよね」→「正しいと言うための前提や条件は何だろう?」という道のりをたどる、と理解しました。とても納得できる三段階。
著者は、評価主義の段階に至った人が備えている知識観を、科学的知識を例に挙げて次のように述べています。
- (科学的知識とは)証拠によって実証されるべきものである。
- そのためにはモデルを構築し、実験によって具体的に吟味可能な仮説を立て、実験からの証拠に照らして評価されなければならない。
- 仮説は多くの場合、複数あり、それらの仮説のうち、どれが最もすぐれたものであるかを、証拠に照らして評価する必要がある。