まえがき
1956年にベンジャミン・ブルームが提唱した”Bloom’s Taxonomy”の、弟子による改訂版。1999年。
リスト
- 【記憶】 適切な知識を、長期的記憶の中から「検索」し、「認識」し、「想起」するスキル
- 【理解】 口頭・文書・図表によるメッセージから意味を組み立てる、「解釈」「例証」「分類」「要約」「推測」「比較」「説明」のスキル
- 【適用】 ある手順を利用(ないし遂行)する、「実行」あるいは「適合」のスキル
- 【分析】 対象を構成要素に分解し、要素同士の関係や、全体の構造・目的を理解する、「区別」「整理」「帰属」のスキル
- 【評価】 基準や標準に基づいて判断する、「照合」「批評」のスキル
- 【創造】 要素を組み合わせて一貫性のある(ないし機能する)全体を形作る;あるいは要素から新しいパターンや構造を再構成する、「生成」「計画」「創作」のスキル
あとがき
私訳です。直接の引用元は University of Georgia “Bloom’s Taxonomy” (Emerging Perspectives on Learning, Teaching and Technology) ですが、これは”A Taxonomy for Learning, Teaching, and Assessing: A Revision of Bloom’s Taxonomy of Educational Objectives, Complete Edition”からの引用とのことでした。
リスト項目の最初のほうがLOTS(Lower Order Thinking Skills)、最後の方が HOTS(Higher Order Thinking Skills)と呼ばれているらしい。
できるだけ言葉の取りこぼしがないようにしたので、読みやすさが犠牲になってしまいました。第3項目の名前はApplyingで、これは「応用」と訳すのが一般的ですが、応用という言葉は「応用問題」のように、ともすると最後の「創造」につながるスキルまでを含んでいるように思えます。そこで、より単純に「(理解した手順を)用いる・実行できる」という意味合いの言葉として「適用」を当てました。
これらを使って学習プロセスを描いたリストも見つけました。階層関係を理解しやすくするために役立ちそうだったので、これも訳してみました:
・ ある概念を理解する前に、それを記憶しなければならない。
― “Bloom’s Digital Taxonomy“(educational-origami)
・ それを適用する前に、理解しなければならない。
・ それを分析する前に、適用できなければならない。
・ その影響を評価する前に、分析できていなければならない。
・ 創造する前に、記憶、理解、適用、分析、評価ができていなければならない。
※改訂前の版は、「思考の六段階モデル(ブルーム)」をご覧ください。
- タイトル: Taxonomy for Learning, Teaching, and Assessing, A: A Revision of Bloom’s Taxonomy of Educational Objectives, Complete Edition
- 著者: Anderson, Lorin(著)、Krathwohl, David(著)、Airasian, Peter(著)、Cruikshank, Kathleen(著)、Mayer, Richard(著)、Pintrich, Paul(著)、Raths, James(著)、Wittrock, Merlin(著)
- 出版社: Addison Wesley
- 出版日: 2000-12-29
(ブルームのタキソノミー、ブルーム・タキソノミーという言葉でも知られているので、検索できるようにメモしておきます)