投稿者: koji

  • 戦略がある利点

    まえがき

    『「目的」と「資源」を意識した戦略があることで、我々はどのような利点を享受できるのだろうか。』

    リスト

    あとがき

    まえがきを含めて、音部大輔『なぜ「戦略」で差がつくのか。―戦略思考でマーケティングは強くなる―』 (宣伝会議、2017年)より。リストは本文の小見出しからの引用です。

    本書では戦略を「目的達成のための資源利用の指針」と定義したうえで、戦略があることの利点をまとめています。「投資対効果」ならぬ「資源対目的」。この定義に沿って章が立てられていて読みやすかった。

    • 未来を書き換える、パフォーマンス3つの法則

      まえがき

      『(略)3つの法則を活用したとき、パフォーマンスは、大半の人間が不可能だと考えるレベルをはるかに超えた地点へと飛躍するだろう。それは徐々に達成されない。人や組織が未来を書き換えていく過程で、ひと息に達成されるのだ。』

      リスト

      あとがき

      スティーヴ・ザフロン、デイヴ・ローガン『パフォーマンスアップ3つの法則―組織と個人の成果にブレークスルーを起こす法』 (ダイレクト出版、2011年)より。リストは本書付録部分を編集・引用して作成しました。

      「パフォーマンス3つの法則」は「→」の前。後ろは、各法則に応じた「リーダーシップの帰結命題」です。

      ぴんとこなかったので原文を確認してみました。

      1. How people perform correlates to how situations occur to them.
      2. How situations occur arises in language.
      3. Future based language transforms how situations occur to people.
      Amazon-Exclusive Q&A with Steve Zaffron and Dave Logan

      ……なかなか訳しづらい。結局、リストは邦訳をそのまま使っています。

      行動は現状認識しだい。現状認識は言葉しだい。だから、未来に基づく言葉を使えば状況の起き方が変わる。社会構成(構築)主義的なアプローチのように感じられました。

      「パフォーマンス3つの法則」では一般的過ぎるので、本書の中心的な主張と思われる「未来を書き換える」をタイトルに付けました。

      • コメディーの3要素

        まえがき

        『(コロンビア・カレッジ・シカゴの教授であるアン・)リベラのコメディー理論は、ユーモアのグレーゾーンの微妙な色合いを理解するのに役立つ。彼女の理論では、コメディーには(略)3つの重要な要素がある。国の三権分立制のように、この3つがバランスを保つことで機能するのだ。』

        リスト

        あとがき

        まえがきを含めて、ジェニファー・アーカー、ナオミ・バグドナス『ユーモアは最強の武器である: スタンフォード大学ビジネススクール人気講義』 (東洋経済新報社、2022年)より。著者らはTEDにも登壇しています[1]

        リストは本書と参考文献[1]をまとめて作成しました。本書では第一項目の認識が「事実」と訳されていましたが、原著が引用している参考文献[2] では recognition であること、「事実についての当事者の認識」という意味合いであることから「認識」としました。

        ユーモアが事実認識に基づいているというのは、言われてみればその通りなのですが、ちょっとハッとさせられました。たしかに、事実として認識していることがらについての話だからこそ、何らかの落差を語られたときに面白いと思えるわけですね。

        その事実認識を話題にする際には、痛みと距離のバランスが必要。ユーモアの匙加減の難しさが感じられるリストです。

        この本からの他のリスト

        参考文献

        [1] Jennifer Aaker and Naomi Bagdonas: “Why great leaders take humor seriously” | TED Talk

        [2] Libera, Anne. “The science of comedy (Sort of).” AMA Journal of Ethics 22.7 (2020): 602-607.

      • ブロックコメントを1文字でON/OFFする

        複数行のコードをコメントアウトしたり戻したりするために、こんな工夫をしています。

        /* */
            echo 'ブロックの前後に /* */ を置いておく。';
        /* */
        /* * /
            echo 'で、最初のブロックの * と / の間にスペースを入れるか、';
        /* */
        
        /* *
            echo '/を削ればブロックコメントになる。';
        /* */

        1文字でブロックコメントをON/OFFできるのでわれながら良い方法だと思っていたのですが、下記のようなやり方もあることを知りました。

        php – Quickly turning on/off block comments – Stack Overflow

        //*
            echo 'ブロックの前後にこんな行を置いておく。';
        //*/
        /*
            echo 'で、最初の行の/を一つ取ればブロックコメントになる。';
        //*/

        ふむ。こちらもいいですね。でも自分のやり方に慣れてしまったせいか、 //*/ が直感的に「何?」となりそう。なのでマイウェイでいいかな。

        あと、敢えていえば最初のやり方は CSS でも使えます。

      • 競争市場における「3の法則」

        まえがき

        『競争市場も淘汰を繰り返して進化し、一番強くて、実力のある三社がトップグループを形成する――それが、〈3の法則〉というわけだ。』

        リスト

        あとがき

        まえがきを含めて、ジャグディシュ・シース、ラジェンドラ・シソーディア『3の法則―すべての企業を支配するビジネス黄金律』 (講談社、2002年)より。リストは本書冒頭の「15の基本ルール」を要約して作りました。

        ビジネス市場は、多様な商品を揃えて激しく競争するフルライン・ゼネラリスト3社と、そういった競争には参加せず専門的な商品を提供するスペシャリスト企業群からなる。著者は多くの市場がそのような状態になっていることを見い出し、「3の法則」と名付けています。

        どの市場でもトップグループは、かならずといっていいほど三社に限られる。(略)〈3の法則〉がもっとも顕著なのは、アメリカの市場だ。ビール、清涼飲料水、航空機、長距離電話など、さまざまな分野で〈3の法則〉が生きている。

        「はじめに」より

        20年以上前の本ですが、現在の日本でもそういった構造は見受けられます。トヨタ・日産・ホンダ、ドコモ・AU・ソフトバンクなど。

        本書ではトップグループの市場シェアが競争戦略に及ぼす影響や、市場内での順位に応じた戦い方のアドバイスなどを、具体例を挙げつつまとめています。日本のビール業界は長らくキリン・アサヒ・サッポロが大手三社でしたが、現在はサントリーがサッポロを抜いて三位につけています。この法則に従えばこの市場も三社に絞られていくわけで、四社の今後の戦略を予想しつつ読む楽しみがあります。

        3ページにわたる「15の基本ルール」を3項目に圧縮したので、やや抽象化しすぎかもしれません。

        • サイトの「おすすめ」生成に使われるデータ

          まえがき

          『SNSのアルゴリズムは一般的に、複数のデータを組み合わせて推薦リストを作成する。次のようなことに関するデータだ。』

          リスト

          あとがき

          まえがきを含めて、ブリュノ・パティノ『スマホ・デトックスの時代:「金魚」をすくうデジタル文明論』 (白水社、2022年)より。リストは本文のリストを引用しました。著者はSNSが推薦リストを作るためのデータとして紹介していましたが、ショッピングサイトでもメディアでも基本的には同じ構造でしょうから、一般化したタイトルとしました。

          このサイトでも手作りの「関連リスト」を表示させています。これは第3項目です。フッタの「最近読まれているリスト」は第4項目「すべての利用者の間で最も人気のあるコンテンツ」。ユーザーの行動はトラックしていないので第1と第2はなし。

          人が気になるのは、自身の行動、似た人の行動、そしてみんなの行動。

          この本からの他のリスト

        • 中毒の三要素

          まえがき

          『デジタル社会は、スマートフォンの画面によって催眠術にかかった中毒患者の集まりだ。(略)現代人は習慣から中毒への移行に無自覚だった。中毒という現象は、(略)三つの要素によって定義できる。』

          リスト

          あとがき

          ブリュノ・パティノ『スマホ・デトックスの時代:「金魚」をすくうデジタル文明論』 (白水社、2022年)より。リストは本文を編集・引用して作成しました。

          まえがき及び引用書籍の書名からわかるように、スマートフォン中毒の話です。ただ書きぶりは中毒という現象の一般的な定義のようです。たしかに網羅性が高い枠組みのように思えますが、参考文献がありません。原著にはあるかも。

          この本からの他のリスト

        • 心の病が反映された話し方の特徴

          まえがき

          『医師と患者(被験者)がふだんの診察のように会話するようすを録音し、(略)「自然言語処理」の技術を使い、(略)話し方の特徴を数値化(特徴量を抽出)します。』

          リスト

          あとがき

          まえがきを含めて『14歳からのニュートン超絵解本 絵と図でよくわかる』 (ニュートンプレス、2022年)より。AIの応用の一例として、医師と精神疾患の患者の会話を学習させて診断の助けにしようというページからの引用です。リストには引用していませんが話し方の例が載っていて、その引用元は参考文献[1][2]とのことでした。

          職人技をAIに学習させる試みはいろいろあります。精神疾患の診断が主に医師と患者との会話を根拠に下されるものであるならば、診断の補助は自然言語処理技術の強みが生かしやすい分野かもしれません。

          まえがきで省略した部分を補うと、自然言語処理で分析する話し方の特徴とは、『話すスピードや、使われた単語の種類や回数、指示語(あの、その、あれ……)の頻度、単語の反復、かかり受けの距離、文章の構造の複雑さなど』だそうです。

            参考文献

            [1] 西丸 四方、西丸 甫夫『精神医学入門』 (南山堂、2006年)

            • タイトル精神医学入門
            • 著者: 西丸 四方(著)、西丸 甫夫(著)
            • 出版社: 南山堂
            • 出版日: 2006-05-08

              [2] 大熊 輝雄『現代臨床精神医学』 (金原出版、2013年)

              • タイトル現代臨床精神医学
              • 著者: 大熊 輝雄(著)、「現代臨床精神医学」第12版改訂委員会(編さん)
              • 出版社: 金原出版
              • 出版日: 2013-03-19

              • 3種類の正義

                まえがき

                『「人が何かを正義だと判断するとき、(略)その判断基準は大きく分けると3種類しかない」』

                リスト

                あとがき

                まえがきを含めて、飲茶『正義の教室 善く生きるための哲学入門』 (ダイヤモンド社、2019年)より。リストは本文のいくつかの箇所からまとめて引用しています。正義がどのように考えられてきたのかをわかりやすい物語に落とし込んで読ませてくれました。

                平等・自由・宗教。個人的には幸福・自由・道徳のほうが個人的には意味をつかみやすい三幅対です。

                • 先延ばし方程式

                  まえがき

                  『このモデルは、モチベーション理論のこれまでの研究成果を土台に、私たちがものごとを先延ばしするか否かを左右する主だった要素を反映させたものである。』

                  リスト

                  あとがき

                  まえがきを含めて、ピアーズ・スティール『ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか』 (CCCメディアハウス、2012年)より。

                  リストとして表現するために×÷を行頭に付けてみました。数式っぽく書くと次のようになります。分子が小さいほど、そして分母が大きいほど、課題に取り組むモチベーションが低くなり、先延ばしをしてしまいます。

                  期待  × 価値
                  ――――――――
                  衝動性 × 遅れ

                  分子は「動機づけの2大要因」ですね。これらが低いと課題に取り組む意欲が低くなる、つまり先延ばししがちになります。加えて、期限が先になるほど、本人の衝動性が高いほど、先延ばしが甚だしくなる。