まえがき
『アメリカきっての優秀な情報部員たちが、テロ組織の運営や効率性を妨げるために考案した戦略の実例を紹介しよう。ターゲットとして、典型的なアメリカ企業の役員会議を想定してもいい。』
リスト
- 委員会では「さらなる調査および検討」のためとして、可能なかぎりあらゆる事項に言及する。委員会はできるだけ人数を増やし、5人以下にならないようにする。
- 演説をぶつ。できるだけ頻繁に長々としゃべること。「要点」を語る際には、長大なエピソードや個人的な体験を織り交ぜる。
- やりとりや議事録、決議の文言を決めるに当たっては、的確な文言をめぐって細部まできっちりと詰めていく。
- 本題とは関係のない話題をできるだけ多くもち出す。
- 前回の会議で決まったことを蒸し返し、決議の妥当性についてあらためて問い直す。
あとがき
まえがきを含めて、ジェニファー・アーカー、ナオミ・バグドナス『ユーモアは最強の武器である: スタンフォード大学ビジネススクール人気講義』 (東洋経済新報社、2022年)より。
実在するようですね[1]。まえがきを含む部分を本文から引用します。
世界屈指のある巨大企業を担当するシニア経営コンサルタントのジョン・ヘンリーは、(略)中央情報局(CIA)の「シンプル・サボタージュ・フィールド・マニュアル」を虎の巻としている。アメリカ政府関係者が考案した、テロ組織を内側から破壊するためのマニュアルだ。もともと第二次世界大戦中に戦略事務局(OSS)が開発したこのマニュアルは、CIAいわく「業務を円滑に進行させない方法を教える」ためのガイドだった。
- タイトル: ユーモアは最強の武器である: スタンフォード大学ビジネススクール人気講義
- 著者: ジェニファー・アーカー(著)、ナオミ・バグドナス(著)、神崎 朗子(翻訳)
- 出版社: 東洋経済新報社
- 出版日: 2022-09-09