まえがき
『キングズ・カレッジ・ロンドンの離人症性障害研究ユニットに属するマウリシオ・シエラとアンソニー・デヴィッドは、「自己意識が言語以前の最も深いレベルで広く阻害された状態(つまりひとつのまとまりであるとか、ここに存在しているという実感が持てない)」だと表現している。離人症性障害になると、次のような症状が現われる。』
リスト
- 身体的な実感の喪失。自分の身体から離れたり、つながりを失ったと感じる。
- 主観的情動の麻痺。情動がなくなり、感情移入ができなくなる。
- 主観的想起の異常。個人的な情報を思いだしたり、何かを想像するときに、それが自分のことだと思えない。
- 現実感の喪失。周囲から距離ができたり、切りはなされているように感じる。
あとがき
まえがきを含めて、アニル・アナンサスワーミー 『私はすでに死んでいる――ゆがんだ〈自己〉を生みだす脳』(紀伊國屋書店、2018年)より。リストは参考文献(1)からの引用だそうです。
身体感覚・情動・記憶・現実認識。「自分が」「今」「ここに」いるという感覚はどこから来るのかということを考える枠組みとして有用そうだったので収集。
- タイトル: 私はすでに死んでいる――ゆがんだ〈自己〉を生みだす脳
- 著者: アニル・アナンサスワーミー(著)、藤井 留美(翻訳)
- 出版社: 紀伊國屋書店
- 出版日: 2018-02-15
参考文献
(1) Sedeño, Lucas, et al. “How do you feel when you can’t feel your body? Interoception, functional connectivity and emotional processing in depersonalization-derealization disorder.” PloS one 9.6 (2014): e98769.