まえがき
『休んだら負けてしまうと思って頑張り続けている(略)人たちへ向けて、私はこの「法演の四戒」、4つの戒めの言葉をお届けしたいと思います。』
リスト
- 勢不可使尽(勢い、使い尽くすべからず): 勢いを使い尽くしてはならない
- 福不可受尽(福、受け尽くすべからず): 福を受け尽くしてはならない
- 規矩不可行尽(規矩、行い尽くすべからず): 規矩=規律を行い尽くしてはならない
- 好語不可説尽(好語、説き尽くすべからず): 好ましい言葉であっても、言いすぎないほうがいい
あとがき
まえがきを含めて、大愚 元勝『最後にあなたを救う禅語』 (扶桑社、2024年)より。
法演禅師は中国・宗の時代の高僧。『碧巌録』を著した仏果禅師の師匠だそうです。太平寺の住職になる仏果禅師に法演が送ったはなむけの言葉が、この四戒とのこと。
「人がよかれと思ってやり過ぎてしまいがちなものを4つ挙げよ」と言われても、この4つは出てきそうにない。でも出されたものを見ると、なるほどたしかにと思える。いわゆるMECE感は感じられないけど、納得できる。こういうリストに出会ったとき、収集家としてのよろこびを感じます。
大愚氏は法演の四戒を意識することの意味を次のように説いていました。
100点満点を目指さず、「ま、いっか」とおおらかに構え、周囲にも求めすぎなければ、 あなたの周りが穏やかな空気に変わります。その余裕が、家族や同僚などあなたの周囲の人たちに、あなたのそばにいる居心地の良さを与えるようになります。
(強調は引用元による)