まえがき
いわゆる「カーツッ!」の「喝」には四種類あるそうです。
リスト
- 有る時の一喝は金剛王宝剣(こんごうおうほうけん)の如く、
- 有る時の一喝は踞地金毛(こじきんもう)の獅子の如く、
- 有る時の一喝は探竿影草(たんかんようぞう)の如く、
- 有る時の一喝は一喝の用を作(な)さず
あとがき
『禅語ちょっといい話―心のアンテナを張って人生を楽しむ』より。この言葉は臨済義玄禅師(臨済宗の開祖)の語録『臨済録』に出てくるそうです。なお、ふりがなは「臨済四喝」で検索して補いました。
上記の書籍から、各リスト項目の内容をまとめてみました。
- 金剛王宝剣とは「名刀」。相手の迷いなどをスパッと斬る喝。
- 踞地金毛の獅子とは「うずくまったライオン」。どんな相手でもビビッてしまう、威力のある喝。
- 探竿影草とは「草陰の魚を探り当てる竿」。相手の真偽・凡聖などを見抜く喝。
- 一喝の用を作さずとは「叫ばない喝」。一挙手一投足がすべて喝。
大愚 元勝『最後にあなたを救う禅語』 (扶桑社、2024年)にもこの四喝が紹介されていましたが、また違った解釈でした。
- 知識にとらわれた迷いや執着を断ち切る喝
- 自負が出てきたときに思い上がりを打ち砕く喝
- 師匠と弟子がお互いの力量を測ろうとするときに発する喝
- 上記のすべてを包括する喝

