まえがき
製薬会社が潜在的うつ病の実態調査に用いた質問票より。
「最近2週間に、以下の点について悩んだことがありますか?」
リスト
- 物事に対して興味が無い、または楽しめなかった
- 気分が落ち込む、憂うつになる、または絶望的な気持ちになった
- 寝つきが悪い、途中で目が覚める、または逆に寝すぎたりすることがあった
- 疲れた感じがする、または気力がなかった
- 食欲が無い、または食べ過ぎた
- 自分自身が悪いと気に病む−または、自分は失敗した、あるいは自分または家族に申し訳ないと感じた
- 新聞を読む、またはテレビを見ることなどに集中することが難しかった
- 他人が気づくくらいに動きや話し方が遅くなる、あるいはこれと反対にそわそわしたり、落ち着かず、普段よりも動き回ることがあった
- 死んだほうがましだ、あるいは自分を何らかの方法で傷つけようと思ったことがあった
あとがき
ファイザー株式会社のプレスリリース(2008年度)『「一般生活者における潜在的うつ病の実態調査」一般生活者の12%、約8人に1人がうつ病・うつ状態の可能性』より。うつ=無気力状態となんとなく思っていましたが、「食べ過ぎた」「普段よりも動き回る」という形でも現れるのですね。
リストは、調査で使用された質問票の質問項目です。それぞれの質問について「全くなかった(0点)」「2〜3日あった(1点)」「週の半分以上あった(2点)」「ほとんど毎日あった(3点)」で回答してもらったようです。
大まかな診断基準も上のリンク先(の下の方)にあります。ざっくり言って、最近2週間のうちに3項目以上について「ほとんど毎日あった」か、ほぼ全ての項目について「2〜3日あった」という感じであれば、軽いウツかも。
自己診断かつインターネット調査ということで、それなりのバイアスがかかっていると思います(もちろんレポートでも自ら指摘されています)が、8人に1人とは多い数字ですね。
こういう質問票は紹介の仕方が難しいですね。リンク先にも「変調を感じたら、まずは医療機関を受診して…」「自己判断をせず、まずは家族など身近な人に相談してください」とあります。しかし何をもって「変調」と言えばいいのかが分からないと、相談のきっかけもつかめません。この質問票は、「診断」ではなく「変調に気づく」ために、時々見てみるといいのでは。