まえがき
『今この瞬間が生起してくる、その刹那の存在の事実の凄さ(存在神秘)をとくと味わってみる。』
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- [技法0]苦行の一分間 一分間、任意の対象に意識を向け続ける。今この瞬間に立ち会うことの難しさを実感する。
- [技法1]魔法のトンネル 芸術(の鑑賞あるいは創作)に没頭する。芸術は瞬間を生きるための魔法のトンネルである。
- [技法2]つねる(痛みの現場) つねる。痛みは今ここでしか発現しないため、即座に今この瞬間に戻れる。
- [技法3]まずは沈め バタフライでは、まず思いきり沈む。すると自然に浮き上がる。この世の泳ぎ方も同じ。
- [技法4]現在地を生きる 刻一刻の〈今ここ〉を大事に生きる。ゆっくり行く者が、遠くへ行く。
- [技法5]サティする 一瞬一瞬の動作や心の揺れ動きに気づいて確認する。意識が〈今ここ〉にリンクしていく。
- [技法6]超スロー歩行 1歩15秒ほどかけて空間を泳ぐように歩く。あっと言う間に瞬間没頭状態に入る。
- [技法7]なにもしない 何もせず、ただ在る。それが瞬間を生きる技法の原型である「禅」。
- [技法8]吸って吐く ゆっくり大きな呼吸を3つする。今この瞬間だけが、浮き彫りになってくる。
あとがき
まえがきを含めて『瞬間を生きる哲学』より。コラム的に差し込まれている[技法]を抜き出しました。解説部分は本文からの要約です。
眺めてみると、技法1と3を除くすべては(原始)仏教の解説書で読んだ技法です。実践はやはり原始仏教なのか。