まえがき
『注意に関する最も有力な理論的モデルは、注意が(略)3つのネットワークからなるというものである。』
リスト
- 喚起 (alerting): 注意を開始し、持続する
- 定位 (orienting): 注意の対象を全体の一部分や入手可能な情報のみにしぼる
- 葛藤監視 (conflict monitoring): 目標指向行動やターゲットの管理、エラー検出、葛藤解決、自動的反応の抑制
あとがき
まえがきを含めて、T.P.アロウェイ、R.G.アロウェイ『ワーキングメモリと日常: 人生を切り拓く新しい知性』 (北大路書房、2015年)より。参考文献1~3が挙げられていました。
この文章は「ワーキングメモリと瞑想」(第13章)から。注意 (attention) を構成する要素に興味があったのでほくほくと収集。
これら3つのネットワークは、行動レベルでも神経レベルでも互いに分離独立している。
注意が複雑な活動であることが窺えます。
これら3つに加えて、注意の切り替え(attention switching: 注意の対象を柔軟に切り替える)というネットワークの存在も指摘されている。
コントローラーというか脳の中のこびと的な存在を持ち込むと面倒が起きそうな気がしなくもないですが。
- タイトル: ワーキングメモリと日常: 人生を切り拓く新しい知性
- 著者: T.P.アロウェイ(著)、R.G.アロウェイ(著)、湯澤 正通(監修)、湯澤 美紀(監修)、T.P.アロウェイ(編集)、R.G.アロウェイ(編集)、湯澤 正通(翻訳)、湯澤 美紀(翻訳)、松吉 大輔(翻訳)、杉村 伸一郎(翻訳)、浅川 淳司(翻訳)、大塚 一徳(翻訳)、宮谷 真人(翻訳)、橋本 翠(翻訳)、中條 和光(翻訳)、近藤 綾(翻訳)、渡辺 大介(翻訳)、森田 愛子(翻訳)、滝口 圭子(翻訳)、蔵永 瞳(翻訳)、岡崎 善弘(翻訳)
- 出版社: 北大路書房
- 出版日: 2015-10-22
参考文献
(1) McDowd, Joan M. “An overview of attention: behavior and brain.” Journal of Neurologic Physical Therapy 31.3 (2007): 98-103.
(2) Posner, Michael I., and Steven E. Petersen. “The attention system of the human brain.” Annual review of neuroscience 13.1 (1990): 25-42.
(3) Posner, Michael I., and Mary K. Rothbart. “Research on attention networks as a model for the integration of psychological science.” Annu. Rev. Psychol. 58 (2007): 1-23.