選択理論の十の原理


まえがき

ウイリアム・グラッサー博士が提唱する選択理論の要諦。

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  1. 私たちがコントロールできる行動は唯一自分の行動だけである。
  2. 私たちが与えることができるもの、他の人から受け取るものはすべて、情報である。その情報をどう処理するかは、それぞれの選択である。
  3. 長期にわたるすべての心理的問題は、人間関係の問題である。他の多くの問題の部分的原因、例えば、痛み、疲労、弱さ、そして慢性病のあるもの(普通、自己免疫疾患と呼ばれている病気)は、人間関係の問題である。
  4. 問題のある人間関係は、常に私たちの現在の生活の一部である。
  5. 過去に起こった苦痛は私たちの現在に大きく関係しているが、この苦痛な過去に再び戻ることは、今、私たちがする必要のあること、すなわち、重要な現在の人間関係を改善することに、ほとんど、あるいは全く貢献できない。
  6. 私たちは、遺伝子に組み込まれた五つの欲求、すなわち、生存、愛と所属、力、自由、そして楽しみの欲求によって駆り立てられている。
  7. 私たちは、上質世界に入っているイメージ写真を満足させることによってのみ、こうした欲求を満たすことができる。私たちの知っているすべての中で、上質世界に選択して入れるものが、もっとも重要である。
  8. 私たちが誕生して死を迎えるまでにできることはすべて、行動することである。あらゆる行動は、全行動で、四つの分離できない構成要素、行為、思考、感情、生理反応によって成り立っている。
  9. すべての全行動は、動詞、あるいは不定詞や動名詞によって表現され、最も認めやすい要素によって呼ばれる。例えば、私は、うつで苦しんでいる、あるいは、落ち込んでいる、ではなく、「私はうつ行動を選んでいる」あるいは「私はうつをしている」である。
  10. すべての全行動は、選択されたものであるが、私たちが直接コントロールできる要素は行為と思考だけである。しかしながら、自分の感情と生理反応のコントロールは、間接的に、私たちが行為と思考をどのように選択するかによって行っている。

あとがき

『グラッサー博士の選択理論―幸せな人間関係を築くために』より。太字も原文ママです。上質世界、全行動など固有の用語については本書か、あるいは訳書の発行元が運営する選択理論.jpをご参照ください。

  • タイトルグラッサー博士の選択理論
  • 著者: ウイリアム・グラッサー(著)、Glasser,William(原著)、柿谷正期(翻訳)
  • 出版社: アチーブメント出版
  • 出版日: 2021-05-21

    タグ

    心理学 人間関係 選択理論

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