まえがき
『一般に疑念から信念に到達する方法には古来四つの方法がある。』
リスト
- 【固執の方法】自分の気にいるもので信念を固める客観性を欠いた方法である。
- 【権威の方法】固執の方法を組織化された集団に拡大したもので、社会的な排除主義の温床となる。
- 【先験的方法】数理のようなア・プリオリなルールを基礎にするものだが、それを適用する場面で恣意的となる。
- 【科学の方法】チェック機能を人間界の外側に求めることで、個人の偶然の気分や、社会集団の偏見や、理の恣意的操作の陥穽を避ける。
あとがき
佐藤 文隆『科学者には世界がこう見える』(青土社、2014年)より。
「探究方法の4類型(パース)」と同じなのですが、解説が平易なのと引用者の価値観が盛り込まれているので、別リストとして採集しました。
ところで、このリストはどのような方法で作られ、そして引用されたのかと考えてみると、【先験的方法】ということになるかと思います。まえがきのとおり「一般に」「古来」言われているからという根拠で語られているので。
疑念から信念に到達する方法がこの4つしかないことを【科学の方法】で語るのは、どうやるのかな。
- タイトル: 科学者には世界がこう見える
- 著者: 佐藤文隆(著)
- 出版社: 青土社
- 出版日: 2014-11-20