まえがき
『破綻企業の経営陣の意思決定プロセスには、こうした「予定調和的色彩」がきわめて強く表出している。こうした意思決定プロセスが、後に破綻企業にとって致命的なダメージを与えることになるのである。』
リスト
- 侃々諤々の議論、「ガチンコの議論」が行われない
- 役職上位者や有力者の意見に過度に同調する傾向が見られる
- 全会一致で決議されるのが通例である
- 出席者間に暗黙の相互不可侵の合意が存在するため、部分最適の議論が大半を占めている
- 対立を生じさせかねないPDCAは巧みに回避されている
あとがき
まえがきを含めて、小城 武彦 『衰退の法則』 (東洋経済新報社、2017年)より。リストは本文からの編集・引用です。
著者は破綻した日本企業の分析にあたって下の4つの因子を挙げています。
- 経営陣の意思決定プロセス
- ミドルによる社内調整プロセス
- ミドルの出世条件・経営陣登用プロセス
- 経営陣の資質
本リストは1の「経営陣の意思決定プロセス」の特徴。第5項目だけ少し異質なので補足します。この項目は意思決定した結果のフォローアップ(PDCAのCA)が無いと指摘しています。